
2年目も、強心臓ぶりは健在だ
ルーキーながら開幕からセットアッパーとして、勝利の方程式を担った
鈴木博志。その後、
田島慎二の不調で念願の守護神の座にも就いた。だが、重圧と疲労から、次第に精彩を欠き、シーズン終盤は二軍落ちも経験。天国と地獄の両方を味わった。そんな1年目を「やっているときは、長く感じましたね」と振り返る。
よく耳にする2年目のジンクスに関して、鈴木博は「ジンクスって何ですかっていう感じです。全然気にしない」とキッパリ言う。1年目にある程度の結果を残せば、他球団から警戒され、研究もされる。しかし、それはおあいこでもある。「オフに(相手打者の)データに目を通したり、考えたりもします。頭に入れるだけで違うので」。相手データはこれまであまり気にしなかったが、2年目は多少なりともインプットする。
技術的にも取り組んでいることがある。これまでは自慢の真っすぐにカットボール、スプリット気味のフォークしか球種がなかった。秋季キャンプでは縦に曲がるスライダー習得に取り組んだ。さらに、カットボールも改良している。「最速150キロのカットボールを投げようと思っています。真っすぐと球速があまり変わらないやつです。松坂さんも真っすぐと同じような球速のカットボールを投げて、空振りを取っている」と言う。
「監督も与田さんに代わられた。新人のつもりで、ゼロからのスタートです」。2年目の今季、鈴木博は、再出発する気持ちでいる。
写真=BBM