
守護神として信頼度を高めている森
もはや「代役」ではない。
森唯斗が、着々と守護神への道を進んでいる。4月19日の
西武戦(メットライフ)。2点リードの9回に登板すると、味方失策などで二死一、二塁のピンチを迎えたが、最後は代打・
岡田雅利を一ゴロに封じ試合を締めエース
千賀滉大の今季初勝利をアシストした。チームの3連敗などもあり、同13日の
楽天戦(楽天生命パーク)から中5日と登板間隔が空いたが、この時点でリーグトップタイとなる6セーブ目をマークし、ストッパーとしてしっかりと役割を果たしている。
昨季、4月に右股関節の故障で離脱した
サファテの代役として中継ぎから抑えに回った。慣れない前半戦は失敗も目立ったが、7月以降は防御率1.62と安定。9月にはチーム7試合連続セーブのプロ野球記録も樹立し、37セーブで自身初のタイトルも獲得した。それでもオフには工藤監督が「実績から言えばサファテ」と、2015年から3年連続で40セーブ以上を記録し、17年に日本新記録の54セーブを樹立したキングオブクローザーに、今季の抑えを任せる考えを示していた。
森が公私とともに慕う師匠からも「(今季は)初回からブルペンに入ることになるぞ」とジョークも交えて挑発されたが「譲るつもりはない」と、強気に言い続けた。言葉だけでなく、オープン戦は5試合に登板し、無失点で被安打1と完璧な投球を披露。「この立場で1年間、投げ続けたい」。二軍調整中のサファテの状態が戻っても、この座を渡すつもりはない。
写真=BBM