
打撃でも9日時点でリーグトップの打率.343と結果を残す今宮だが、本来の持ち味である華麗な守備も健在
ホークスファンなら見慣れた光景なのかもしれない。
今宮健太の度肝を抜く超ファインプレー。4月25日の
オリックス戦(ヤフオクドーム)でも飛び出した。延長10回、
福田周平の中前に抜けそうな打球をワンバウンドでスライディングキャッチ。流れる方向とは逆に体を反転させ、宙に浮いたまま二塁封殺してみせた。相手リクエストにも判定は変わらずアウト。直後のサヨナラ勝ちにつながるビッグプレーだった。
守備でも復権を目指すシーズンが始まった。2013年から5年連続で獲得したゴールデン・グラブ賞を昨季は同郷の
源田壮亮(
西武)に奪われた。「同じ大分で、高校1年のときから見ている。そうした選手と、この世界で張り合えることはないこと。源田に挑戦していきたいし、闘志メラメラでやりたい」。昨季は右ヒジ、左太ももとケガにも泣き、レギュラー定着後最少の99試合止まり。「試合数も少なく、やりたいように過ごせなかった」。悔しさは挑戦者としての今季につながる。
またそれは、打撃面での上積みにもつながっている。4月29日の
日本ハム戦(札幌ドーム)では決勝の適時二塁打をマーク。チーム平成最後の試合で殊勲打を放ち、「新たな元号前の最後の試合ということで、しっかり勝利で締めたかった」と笑みを浮かべた。ケガ人続出の中、プロ入り初のクリーンアップの三番も任されている。もちろん守備職人として、センターラインを引き締める。新たな背番号「6」がキラリと光る。
写真=BBM