
本塁打を打った際のどすこいポーズもファンに浸透している
初の本塁打王に輝いた昨年、シーズン終了後早々に「2年連続本塁打王、50本塁打」と今季の目標を高らかに宣言した
山川穂高。「50本打つためには、60本打つための練習をしなければならない」とオフも、自身の結婚式以外はほとんど休まず、徹底的にバットを振り続け、今季に挑んだ。
その成果が、着実に結果に表れている。打率が1割台に低迷するなど、「4月頭は苦しんだ」とは言うものの、本塁打に限っては12球団最速で10号に到達するなど、3、4月で11本を記録。同月度の月間MVPにも選出された。
5月に入るとさらに状態を上げ、23試合で10本とハイペースで量産中だ。通算ではリーグトップの21本塁打を放ち、本塁打率は8.57を誇る(5月28日現在)。また、山川は「全打席本塁打狙い」とはいえ、打率にもこだわっており、打率.283も好調さを示していると言っていい。自身も、4月下旬から状態の良さを自覚している。
「ストライクをしっかりと振って、ボールを見るという、単純なことができている。自分の状態と、相手投手との駆け引きにだけ集中できる、本来の勝負ができています」
5月15日、待望の第一子(長女)が誕生した。その日の
ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で2本塁打。山川家のメモリアルに花を添えるとともに、昨年5月24日以来9連敗中だったヤフオクドームでの連敗記録ストップに貢献した。
どんな本塁打も、「チームが勝たないと意味がない」という四番。重責と重圧を自らに課し、まだ見ぬ頂を目指し続ける。
写真=BBM