
24試合に登板して8ホールド。ワンポイントでの起用にも応えている谷元
塁上に走者を背負い、1本打たれれば同点、あるいは逆転という緊迫した場面。責任重大な場面で投入されるのが、今季の
谷元圭介だ。積み重ねたキャリアと、動じないメンタル。さらには「よみがえったというより、新しい感じ」と自信を深める真っすぐで、ピンチの芽を摘んでいる。
そんな右腕にとって、交流戦という舞台でパ・リーグの打者と対峙するのは初めてとなる。2017年7月に
日本ハムから
中日へと移籍。昨年は開幕メンバーには名を連ねたが、交流戦が幕を開けるときにはすでに一軍にはいなかった。
「バッターの特徴を把握できているのはあります。でも2、3年経っている。相手も変わっているし、自分も変わっている」。過去の対戦をすべて鵜呑みにすることはない。ただ、「抑えているバッターにはいいイメージを持てるし、打たれているなら、なぜ打たれていたのか考えることができる」とプラスに働く要素にはなる。
不慣れな球場、マウンドなどに不安を抱くようなこともない。「球場の特性や、景色を知っていることは大きい」とうなずく。
古巣・日本ハムとの対戦には思うところがある。「優勝や日本一を目指していた仲間と真剣勝負できる機会。真剣勝負を楽しみたい」と胸躍らせる。そして「賢介さんが引退するので、投げられれば」と続けた。今季限りでの引退を表明している
田中賢介との、最初にして最後の真剣勝負の機会を待ちわびている。
写真=BBM