
44試合登板で2勝1敗25セーブ、防御率1.05と安定感を誇る。7月の月間MVPも受賞している
2年連続のセーブ王へ視界良好だ。
山崎康晃は7月21日の
中日戦(横浜)でセ・リーグ最速で20セーブに到達した。新人から5年連続の大台達成で自身の持つプロ野球記録を更新しただけでなく、大魔神・
佐々木主浩の4年連続を抜いて球団新記録となった。
春先は低迷したチーム事情もあってセーブ機会に恵まれず、4月までは3セーブにとどまっていた。6月以降は登板機会が一気に増えたが「チームが好調の証しですから」と意に介さず、一度も失敗することなく2カ月連続で7セーブを積み上げた。チームの7連勝中には6度登板して1点も与えず、3試合連続を含む5セーブを挙げて
巨人猛追の立役者となった。
クローザーは心身に最も過酷なポジションと言われ、今季セ・リーグでは
DeNA以外の全球団で守護神交代が起きている。その中でも山崎は、例年苦手とする夏場に入っても成績を落とすことなく仁王立ちを続け、
ラミレス監督を「メンタルの部分は投げるたびに成長している。今、日本でも最も安定しているクローザーだろう」とうならせる
山崎は7月17日の
広島戦(横浜)で史上最年少での150セーブに到達し。プロ1年目からのクローザー抜てき。昨季打ち込まれた時期は主将・
筒香嘉智の助言で立ち直った。「自分一人ではできないこと。僕は環境に恵まれた」と言う。一方でタイトルに向けては「数字の部分にはフォーカスしていない」ときっぱり。あくまで視線の先には未経験の優勝がある。
写真=湯浅芳昭