不振と故障と正遊撃手を明け渡すも、大城滉二の離脱にともない、定位置を取り戻した安達了一。堅守と巧打で逆転CS進出に導く
頼れるベテランが存在感を発揮してきた。8月6日の
日本ハム戦(札幌ドーム)の4回二死一、二塁で、安達了一が中越え3ランを放ち、お立ち台に上がった。昨年5月以来の1号本塁打に「いくとは思わなかった。練習でもあんなに飛んだことない。チャンスでまわってくるのでもっと打点を挙げたい」と驚いた表情を浮かべた。
昨オフに3年契約を結んで臨んだプロ8年目の今季は開幕から苦しんだ。
昨季は140試合に出場。不動の遊撃手として、今季も開幕スタメンに名を連ねた。しかし、3試合に出場し8打数無安打、3失策と攻守に精彩を欠き、4月4日に二軍降格。さらに左太もも裏肉離れで復帰が遅れ、6月14日に一軍昇格した。
6年連続で100試合以上に出場も、今季は2ケタ止まりが決定。「こんなに二軍で長かったのは初めて」と戸惑いはあったが、実力ではい上がった。
昇格後もチームでは4年目の大城が遊撃に定着。定位置に強いこだわりのある31歳も三塁での出場を余儀なくされた。慣れない三塁守備もこなし、スタメン出場が増えると7月20日の
西武戦(メットライフ)では約4カ月ぶりに遊撃で先発。安定した守備を見せ、8月1日に大城が腰痛で登録抹消されてからは定位置を取り戻した。
8月26日時点で48試合に出場し、打率.264、1本塁打、15打点。「前半戦は試合に出ていない。みんな疲れてくるものなので活躍したいと思っていた」とAクラス入りへナインをもり立てる。
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