
シーズン終盤には四番を任されるまでに成長
自力ではい上がり、絶対的な地位を確立しつつある。2016年のドラフト9位。全体の87人中84番目という評価は、
佐野恵太へ向けられたものだった。名門の明大で四番に座り、全国大会にも3度出場した長距離砲。1位指名は即戦力としてすぐ、先発陣の中心になる
濱口遥大だった。主とする守備位置が一塁だったこともあり、チームの支配下選手では最下位でプロ入り。「どんな壁が立ちふさがっても、乗り越えていけるように」と決意表明した。
「最初の1年が勝負だと思ってやりなさい」とプロ入りに際して、背中を押してくれたのは伯父にあたる
佐々木誠氏。ダイエーや
西武などで活躍した、同じ左の強打者だ。ルーキーだった17年は開幕一軍入り。18試合の出場に終わったものの、昨年73試合で5本塁打と可能性を感じさせた。
MLBエンゼルスの
大谷翔平と同学年の24歳。今季は代打の切り札として重用され、3月29日の開幕戦(
中日戦・横浜)でいきなり2点二塁打を放った。31日はサヨナラ打。4月4日の
ヤクルト戦(神宮)でも満塁アーチを架けるなど、開幕からの4試合で4打数4安打、1本塁打8打点と大爆発。ここまで3割前後の高打率をキープし、スタメンでも二、四、五、六番と幅広い起用に応えてきた。
9月4日の
阪神戦(横浜)では2カ月ぶりの4号ソロ。相手のジョンソンにとって来日初被弾だった。
ラミレス監督も「将来、スター選手になれる」と断言する背番号44。大ブレークへ、まだまだ道半ばだ。
写真=大賀章好