
リーグV奪回に向け、工藤監督は動き出している
掲げる2020年のテーマは『進』だ。球団史上初の3年連続日本一を達成した
工藤公康監督。それでも「日本一にはなったが2年連続でリーグVをできていない。悔しさを前面に出して進んでいく」と、新シーズンはリーグの覇権を奪回した上での完全Vを成し遂げる強い覚悟だ。
一つは「進化」。19年は故障離脱者が続出した中、若手の台頭もあったが、レギュラー陣の突き上げに向けて、若手にはより一層の成長を求める。「若手のレベルアップ、奮起は非常に大事」。俊足を生かし育成から一気にブレークした
周東佑京らがレギュラーを狙いにいくことで、選手間でのハイレベルな競争は高まり、それがチーム力を高めると信じている。
もう一つは「進塁」だ。走塁改革をテーマに掲げた19年は、前年より33個増の113盗塁。20年へ向けて「盗塁ももちろんだが、1本の安打で一塁から三塁、二塁から本塁というように進塁の意識を高めていく」と、引き続き改革を続ける考えを示した。強力打線を擁しながら、19年の総得点はリーグ4位の582。盗塁だけでなく進塁面も強化して、得点力アップを狙う。
「われわれは常にトップを目指し勝っていかないといけない集団。歩みを止めないことが大事」
秋季キャンプ終了後には、全選手にオフのトレーニングプランを球団支給のiPadにそれぞれ送信済みだ。工藤ホークスが「進化」を止めることなく3年ぶりのリーグV奪回と、4年連続日本一を目指す。
写真=BBM