
先発ローテーションの一角を担うことが有力な高橋
期待度は明らかに違う。5年目を迎えた左腕・
高橋奎二は今季、先発ローテーションを守るべき一人として位置づけられている。弱冠22歳だが、投手陣の立て直しを図るチームにとっては、ひとり立ちをしてもらわなければいけない投手だ。
得た経験を生かす。昨季はほぼ1年間一軍に帯同し、20試合に登板して4勝6敗、防御率5.76。決して納得いく数字ではないが、入団後数年間ケガに泣かされてきた男にとって、長く一軍にいられたことはプラス材料。そして、何より自覚も芽生えている。
「昨年ずっと一軍で投げさせてもらったので、首脳陣の方から見られる目は変わると思う。その中でどれだけ期待に応えられるか。やらないといけないという自覚は、すごく持ってやっています」
オフシーズンは通算171勝左腕・
石川雅規や、自身と同じく足を高く上げて投げるフォームが特徴の「ライアン」こと
小川泰弘らと自主トレーニングを行った。「キャッチボールでも気づいたことがあればすぐに言ってくださるので、勉強になります」。実績や経験が豊富な先輩たちに多くを学んだ。
新指揮官からの期待も大きい。今季から指揮を執る
高津臣吾監督は、二軍監督時代に指導を受けた人物だ。3月7日の
ロッテ戦とのオープン戦(神宮)では、2回4安打6失点で4四球を与えた高橋。高津監督は「(先発)ローテーションに入って大事な試合を投げていく投手の一人なので、もっともっと成長していってほしいと思います」と口にした。
任されるのは石川、小川に次ぐ「3番目の先発」。受けた期待を信頼に変えるシーズンにする。
写真=BBM