
打率は高くないが、飛ばす力は本物だ
まだまだ、こんなもんじゃない。新助っ人の
サンタナ(前インディアンス)が、調子を上げてきている。4月23日の一軍昇格後、なかなか結果が出ない日々が続いたが、5月13日の時点で13試合に出場して打率.205、4本塁打、6打点。徐々に日本の投手に対応し始めている。
期待されるのは、やはり長打力だ。メジャー通算77本塁打を誇り、ブリュワーズ時代の2017年にはシーズン30本塁打。昨季、チームの総得点(468)はリーグ5位で、得点力不足は今季の課題の一つだった。
小川淳司GMは4月中旬の入団会見時に「打線に厚みを増す、長打、本塁打を期待して獲得した野手2人。まずは打つほうが期待される」と獲得の経緯を説明。サンタナ自身も「自分の強みはバッティング」と腕を撫す。
一軍合流直後こそ数字には表れなかったが、「よくとらえたボールもあったし、徐々に安打になるだろうと思っていた」と本人も口にしたとおり、結果が出てきた。同30日の
DeNA戦(横浜)では勝利をたぐり寄せる2号2ランをバックスクリーンへ運び「コンディションの面はほぼ100パーセント大丈夫。チームの勝利に貢献できてとてもうれしい」。5月2日の同戦(同)では、3号ソロを含む来日初の猛打賞も記録した。
「チームを助け、勝利に貢献すること。そして、一年間健康でいることが今年の目標」。シーズン通して出場を続ければ、好結果を残してくれるだろう。チームメートから「ミンゴ」の愛称で親しまれる新助っ人の活躍は、まだ序章に過ぎない。
写真=BBM