
生え抜き右腕として存在感を示している
9月24日の
オリックス戦(京セラドーム)。
則本昂大が7回1/3を7安打3失点の粘投で、2018年以来3年ぶりとなる10勝目を飾った。「この3連戦を勝ち切らないと優勝は見えてこない。本当に勝てて良かった」チームの勝利に貢献できたことを素直に喜んだ。
反省を生かした。9月2日の
ソフトバンク戦(PayPayドーム)。初回先頭、
牧原大成に先頭打者弾を被弾するなど、2発を浴び5回5安打5失点。「ちゃんと試合をつくりたい」と投球を見直した。その後の登板でも直球のキレと変化球の精度の向上を目指し、微調整を続けた。
24日のオリックス戦では自慢のフォークを見極められ、序盤から走者を背負う展開。だが、リズムは崩さなかった。「見逃されても、辛抱強く投げることが大事だと思っていた」。最速156キロの直球を軸に、我慢強く低めを突いた。
中盤からは、自慢のフォークで何度も空振りを奪った。「ちょっとフォークボールに執着し過ぎたかなというのはあるんですけど、逆に、中盤にそれが効いてくれたので良かったのかなと思います」。試合中にも修正を加え、相手を幻惑した。
2ケタ勝利は7度目で、6度の田中将を抜いて球団史上最多。19年にGMとして7年契約を結んだ石井GM兼任監督は「彼が
楽天で柱としていてくれることがいいと思って契約に臨んだので、僕としてもすごくうれしい。長く柱として君臨してほしい」と期待した。過去2年とも5勝止まりだった右腕の復権は、チームにとって大きな力になる。
写真=BBM