
プロ2年目の2021年は初勝利を含む4勝をマークし飛躍の年となった
年男の
立野和明が、先発陣の新たな軸になる。社会人からプロ入りして3年目となる今季は、勝負のシーズンと位置付けている。ビッグボスこと
新庄剛志監督が就任する前から、そう思っていた。昨年の契約更改で「来年、監督が代わろうが、そのままであろうが、結果を残さないといけない立場だった」と、自らにプレッシャーをかけるように言った。
順調にホップ、ステップと踏んで、いよいよジャンプの1年としたい。ルーキーイヤーは二軍でじっくり経験値を積み、一軍デビューを果たした2年目の昨季はプロ初勝利を含む4勝をマーク。特に後半戦から積極的に先発起用され、投げる度に結果を残した。「5勝はしたいと思っていたけど、22年につながる4勝なのかな」と、受け止めている。
チーム自体が大注目を浴びる今季だが、もの怖じしない性格は飛躍への一助となるかもしれない。昨季終盤も引退登板翌日だった元
西武の
松坂大輔氏に初対面で「23年間、お疲れさまでした。松坂さんが甲子園で投げている年に生まれました」とあいさつ。大笑いを誘ってから「もしよかったらサインください」とお願いし、快諾を得たこともあった。
ストライクゾーンに力のある直球を軸にスプリットやスライダー、カーブをコントロールよく投げ分ける。内角を攻める思い切りの良さもある。秋季キャンプを視察した
稲葉篤紀GMも「チームとしても来年、先発として出てきてもらいたい」と期待している。寅年の立野が本格覚醒して牙をむけば、一気に大ブレークする可能性も十分にある。
写真=BBM