
昨季は思うような成績を残せなかった鈴木
高校卒業からプロ6年目を前に、
鈴木将平は自身の大きな変革を誓っている。
2020年の46試合出場、打率.207、1本塁打、10打点の経験値を糧に、21年は開幕前からレギュラー奪取に燃えていたが、ルーキーの
若林楽人、2年目の
岸潤一郎らの台頭もあり、27試合の出場にとどまった。「シーズン中、いろいろ自分の中で試しましたが、自分の期待にも応えられなければ、誰の期待にも応えられなかった」。悔しさだけが残る5年目となった。
ただ、鈴木にとって幸いなのが、21年に規定打席に達した外野手がいなかったことだ。年男となる22年、定位置争いのさらなる激化が予想される中、今度こそレギュラーの座を射止めてみせる。そのために、オフの過ごし方から変えていく。「ひと皮むけなければ」と、ここ数年は目標とすべき先輩として慕っていた
秋山翔吾(レッズ)について自主トレを行っていたが、今オフは独立を自ら志願。
「技術などを学ぶことも大事ですが、それ以上に(秋山ら)トップレベルの選手たちに『ここは負けない』『これだけやったから大丈夫だ』という強い気持ちが欲しい。体も雰囲気も、『去年と違うな』と印象付けることが大事なので、自分でパーソナルトレーナーをつけて、今までとは違うやり方でやってみようと思っています」
二軍ではある程度の成績が残せるものの、「一軍では変わってしまう」という課題の克服が最大のテーマとなる。ここ数年で痛感した、「全部のバランスが取れた選手じゃないと、レギュラーにはなれない」を肝に銘じ、覚悟をもって寅年に挑む。
写真=BBM