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外崎の打撃が復調しなければ西武の優勝はあり得ない
昨年、チームは42年ぶりの最下位に屈した。その中で、ひときわ悔しい思いを抱えたのが
外崎修汰だった。4月3日の試合で死球を受け、左脚を骨折。7月3日に復帰を果たしたが、なかなか打撃の状態が上がらず、最終的には73試合出場、56安打、打率.220、5本塁打、19打点と、レギュラーに定着した2017年以降、すべてにおいてワーストの成績となった。
「チームが勝てる試合が少なかったことも悔しかったですし、自分自身の成績も本当に不甲斐なかったので、チームの力になれてないなと思いました」。優勝した18年には打率.287、18本塁打、67打点。2019年も打率.274、26本塁打、90打点と大活躍し、チームの打線を引っ張る存在だっただけに、貢献できなかった責任を強く感じたのだった。
「もう一度、一からレギュラーを取り返すという挑戦者の意識を持って取り組んでいきたい」。リスタートに燃える思いは、春季キャンプの中でも随所に表れていた。打撃コーチや
栗山巧など、「話を聞きたい」と思った人には自ら積極的にアドバイスを仰いだ。
また、連日、朝の早出練習では「試合に出始めたころはやっていた」と言うきつい下半身強化トレーニングを敢行。そして、その成果はオープン戦になって徐々に出始めた。打率こそ.235だったが、本塁打はチームトップの4本をマークした。本来、パンチ力が大きな魅力だけに、外崎に長打が戻ってきたことは、チームにとっても非常に大きい。
今年の12月に30歳となる外崎。3年ぶりのV奪還に、背番号5の完全復調は絶対に欠かせない。
写真=BBM