
5月27日現在で打点はチーム最多。勝利のためにバットを振り続けるのみだ
交流戦をきっかけに上昇したい。開幕から低迷が続き、得点力不足に泣いてきたチームにあって、長打のある
大山悠輔はカギを握る1人だろう。
5月に入ってクリーンアップに座ったが、開幕は七番スタートだった。途中からは四番も打ったが、再度、下位に下がるなど不安定な打順が続いてきた。
大山は「とにかく打点を挙げること。ホームランでもヒットでも犠打でも内野ゴロでも何でもいい」と言って臨んだ2022年のシーズンだった。
その春先には4月24日の
ヤクルト戦(神宮)で左足を痛めて、27日から2戦連続で欠場してしまうなど、なかなか調子が安定することがなかった。
昨年の交流戦の打率は.232にとどまったが、
オリックス戦と
ソフトバンク戦で本塁打を連発。11勝7敗と交流戦2位と好調だったチームに貢献した。
今シーズンは5月にマルチ安打をマークしたのが、15日の
DeNA(横浜)が初めてだった。故障の影響か、左翼守備につくケースも増え、マルテのケガで一塁の守備にも就く。
井上一樹ヘッドコーチは「決して練習では状態は悪くない。それをゲームで実践する勇気があるかどうかだ」とこれからも出場機会を与えていくことを示している。
1年前の交流戦は全試合で四番に座っていた大山。未完の大器といわれて久しいが、パ・リーグとの戦いをステップにバットで上昇ラインを描き、低調なチームにカツを入れるほどの勢いで引っ張りたいところだ。
写真=BBM