駒大下した立正大が18季ぶり2度目V
大混戦となった今秋の“戦国東都”を制したのは、立正大だった。
7勝5敗、勝ち点3で並んだ立正大と駒大で10月25日に優勝決定戦が行われ、立正大が8対1で勝利。2009年秋以来18季ぶり2度目のリーグ制覇を決めた。坂田精二郎監督は「本当に苦しいリーグ戦だった。劣勢の中で4年生が引っ張ってくれた。監督として『ありがとう』と言いたい」と頬を緩めた。
立正大は09年秋に初優勝を遂げるも、翌10年春に二部降格。13年春に指揮官となった坂田監督は「野球は点を取られなければ負けない」と守り勝つ野球を浸透させ、昨秋に15季ぶりの一部復帰に導いた。
今秋は開幕の東洋大戦で連敗。続く国学院大戦でも1勝2敗で勝ち点を落とす厳しいスタートだった。
第4週の駒大戦を前に、選手たちは主将・
伊藤裕季也(4年・日大三高)を中心にミーティングを開いた。守りでミスが続いて失点するケースが多いことを反省。「1球1球、しっかり準備をして、防げるミスは防ごう」「ミスが出たら、みんなでカバーしよう」と確認し合い、「ここから6連勝するしかない」と意思統一した。
このミーティングをきっかけにして、反撃に転じる。駒大戦で連勝し、今季初の勝ち点を奪取。第5週の亜大1回戦(10月4日)では延長10回の接戦の末、4対3でサヨナラ勝ちして3連勝した。
翌日の同2回戦では四死球や失策が失点に絡んで5対2で敗れた。同3回戦(10月12日)の試合前。坂田監督は「四死球や失策をカバーできず、負けるべくして負けている。みんなで全力でカバーしよう」と再確認した。試合では4回に四球で走者を出した後、捕手の木下朗(4年・戸塚高)がけん制で一塁走者を刺すなどして失点を防ぎ、2対0で勝利。勝ち点を2に伸ばした。試合後、坂田監督は「守り勝ったのが大きい。やっとやろうとしている野球ができました」と表情を崩した。
見事な勝負強さもゴールはまだ先
第7週(10月16日から)の中大戦で連勝。7勝5敗、勝ち点3で全日程を終えた。最終週の第8週を迎えた時点で立正大、東洋大、駒大の3校に優勝の可能性があった。10月23日の第1試合で東洋大が亜大2回戦に敗れて脱落。第2試合で駒大が国学院大2回戦に勝ったため、駒大と優勝決定戦を戦うことになった。
指揮官は「自力優勝するチャンスができたんだぞ」と選手たちを鼓舞。大一番ではミスも出たが、それをカバーする。2回には伊藤の先制ソロ、3回にはボークで加点した直後に平田巧(3年・立正大淞南高)がスクイズを決めるなど、得点を重ねて勝ち切った。
「硬くならず、やってきた野球をそのままやってくれたことが勝ちにつながった」(坂田監督)
坂田監督は「ウチはスロースターターだね」と笑うが、第4週の駒大1回戦から優勝決定戦までの8試合で7勝1敗と、見事な終盤の勝負強さを見せている。ただ、ゴールはまだ先にある。明治神宮大会(11月9日開幕)に向け、坂田監督は「東都代表として、日本一を目指したい」と力強く言った。東都初優勝の09年秋は明治神宮大会も制しており、今回もこの勢いのまま、ゴールまで駆け抜ける。(取材・文=佐伯要)