今年7月に開催されるユニバーシアード競技大会(韓国・光州)。3月17日から最終選考合宿が開催されるが、投手13人うち、関西から選出されたのはこの右腕一人。冬場は直球のレベルアップに努め、春のリーグ戦開幕が待ち切れない様子だ。 取材・文=山口真一/写真=BBM 
昨春就任した早瀬監督の下、投手としての総合力を上げた。その投球にスカウトも目を光らせる(P)URP
走者を背負ってからの粘り強さが真骨頂
この春の姿で秋の評価も見えるだろう。昨秋の神宮大会はタイブレークの末の初戦敗退も、創価大相手に9回まで6安打、7奪三振の1失点。「リーグ戦を通じて一番良かった」と振り返る内容で42年ぶり出場の関大のエースとして力を見せた。181センチ84 キロのピッチャーらしい体型から最速は148キロ。変化球もタテに鋭く落ちるスライダー、スプリットにも近いツーシーム、チェンジアップ。ただ、秋までの投球からは、試合を作る安定感や、走者が出てからの粘りといったものが印象に残るタイプだった。「以前のリーグ戦で毎回先頭打者を出しながら勝った試合もありました」と本人が挙げた投球など、その意味での真骨頂だろう。
しかし、チームとしては頼りになる反面、ドラフト候補としては物足りなさを感じたことも確か。一番の理由は真っすぐのレベルにあった。球速表示的にもリーグ戦では140キロ前後が多く、球質も含めもう一段上のレベルが求められたからだ。ただ、そこは確かに課題として、こうも考えられる。近い将来、大きなつまずきがなければ5キロ前後の球速増はさほど難しいものではない。とすれば……。ワンランク上のストレートを手に入れたときには、石田の持ち味が一層光り始めるはずだ、と。
今につながる武器を手に入れた小学校時代
「
川上憲伸さんのファンでした。気迫あふれる投球スタイルにフィールディング、けん制もうまい。投げる以外も含めトータルで好きでした」
そう振り返った少年時代、石田は大きな武器を手に入れていた・・・
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