人は挫折を経験して大きくなる。高校入学早々から名門校の四番を任され、甲子園でも活躍を見せたものの、2年秋の新チーム以降は苦しんだ。だが、このスランプを乗り越えるだけの精神力があった。 取材・文=大平明、写真=川口洋邦 昨年11月の神宮大会準決勝[対静岡高]で起死回生の同点2ラン。「試合に出たくない」と思うほどのスランプを経験したが「苦しい時が伸びる時」と自らに語りかけ、乗り越えた
高校生としては大柄な部類に入る178センチ81キロの体格に、類いまれなパワーを秘める。
谷合悠斗は右の長距離砲として、その才能を開花させようとしている。
選手層の厚い甲子園常連校・明徳義塾高にあって、入学当初の1年春から四国大会に出場した。同夏の甲子園では背番号18を着けてベンチ入りすると、準々決勝と準決勝ではスタメンで五番を任され、2安打を記録している。
同秋の明治神宮大会は足の甲の疲労骨折を抱えたまま出場しノーヒットに終わったものの、チームを率いる甲子園通算49勝の名将・馬淵史郎監督に、今年プロ入りした
西浦颯大(
オリックス)を差し置いて「(翌春の)センバツは四番になる」と見込まれるほど実力は折り紙つきだった。指揮官の目論見どおり、四番に入った昨春のセンバツ1回戦(対早実)では敗れはしたものの、左中間へアーチを放ち、存在感を示した。谷合は「下級生で、相手になめられていたから打てただけです」と謙そんするが、続く夏の甲子園でも・・・
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