智弁学園高でセンバツ優勝投手。東洋大では3年春に戦国東都制覇に貢献し、大学日本代表でもプレーした。高校3年時には「表明」できなかった夢を、はっきりと口にできるようになった。 取材・文=上原伸一、写真=川口洋邦 
最速149キロ。表示以上のキレがあり、日々、レベルアップのための研究を重ねる
「プロ1本でいきます」
控えめな口調ながら、希望進路を明言した
村上頌樹は、冷静に自己評価ができる。智弁学園高3年春は全5試合で完投し、自責点2という抜群の安定感でセンバツ初優勝に貢献。春夏合わせて3回出場した甲子園では、65回2/3で防御率0.69の数字を残した。こうした実績に加え、キレのあるストレートとストライクゾーンを広く使う頭脳的な投球は当時から注目されていたが、高卒でのプロ入りは考えていなかったという。
「僕も出た3年夏の甲子園で、同学年の3人、作新学院高・
今井達也(
西武)、履正社高・
寺島成輝(
ヤクルト)、そして横浜高・
藤平尚真(
楽天)の投球を見まして。自分がすべてにおいて、プロ入りできるレベルではないと判断したんです」
間近で見ていた智弁学園高の2人の先輩もバロメーターになった。2学年上の
岡本和真(
巨人)がドラフト1位で、1学年上の
廣岡大志(ヤクルト)は2位でプロの世界へ。「2人は野手ですが、あのくらいのレベルでないとプロから・・・
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