
本拠地での復帰登板を終え、笑顔でベンチに戻った高橋朋
西武の勝利の方程式の一員として、チームの大きな力となっていた高橋朋己。しかし2016年、開幕直後に左ヒジ痛で離脱すると、7月にトミー・ジョン手術を受けた。だが、本人に悲壮感はなかった。17年終盤、一軍復帰を果たしたが、高橋朋らしく、前だけを見据えている。 文=中島大輔、写真=BBM 進むべき道は1つ抜本解決へ
モットーは「太く、短く」。
チーム3位の62試合に登板してオールスターに初出場した2015年も、左ヒジの内側側副靱帯にメスを入れるトミー・ジョン手術から復帰した後も、その信念は変わらない。
僅差の試合終盤、チームを勝利に導く中継ぎ投手という仕事柄だろうか、西武の高橋朋己は「太く、短く」プロ野球人生を全うしたいと考えている。
「リハビリに携わってくれた人たちに『これだけ投げられるぞ』と見せたいけど、だからといって現役を長くやることを目標に野球をやりたくない。1日、1日、死ぬ気で投げないと。どこでつぶれてもいいと思っています。でも、早過ぎました(笑)。さすがに、もう少し頑張りたいなという気持ちがあります」 16年7月に受けたトミー・ジョン手術さえ面白おかしく話すような性格で、どこか本心を読み取りにくいところがある。高橋朋の内面を表せば「飄々」という形容が近いだろうか。
17年10月1日、実に1年5カ月ぶりの一軍復帰となった
日本ハム戦[札幌ドーム]のマウンドについてはこう振り返る。
「さすがにちょっとは緊張しましたけど、投げたら泣くのかなと思ったら、泣かなかったし(笑)。こんなもんなんだ、という感じでした」 ところが翌日、メットライフドームの
楽天戦で本拠地復帰登板を果たした際には、特別な感情がこみ上げてきた。
「背中から歓声がドーンと来て、緊張が・・・
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