一軍出場がないまま、5年目のシーズンを迎えた。立場上、そろそろ結果が欲しい1年だが、奮起を誓った今季は元来備えていた長打力に磨きをかけたことで、いま、注目を浴びる存在に。 
外野手/5年目/23歳
強いスイングから放たれた打球は、観客の度肝を抜く。
巨人の若き“もう一人の和製大砲”
和田恋が急成長を遂げている。
二軍では4月途中から四番に固定され、6月3日時点でイースタン・リーグトップの43打点、トップタイの9本塁打、2位の打率.351と絶好調。
川相昌弘二軍監督も「今まで悔しさも経験して、積み上げてきたものが生きている。遠くへ飛ばせる力は岡本(
岡本和真)に匹敵するか、岡本より飛ばせる」と、和田の1歳下で今季一軍でブレークした岡本を引き合いに出し、その能力の高さをたたえる。
5年目の今季は沖縄・那覇での春季2次キャンプで、二軍からただ一人“飛び級”で招集された。
高橋由伸監督も「『おおっ』と思わせるバッティングをする。当たれば飛ぶ」と、まだ一軍出場のない若武者の成長を認めた。オープン戦では9打数2安打に終わり、開幕一軍を逃したものの、「早く一軍に上がりたい」と以前よりもはっきりと見えてきた舞台を見据え、汗を流している。
最近2年間は伸び悩んだ。2016年には1月にグアムで
坂本勇人、
長野久義らとの合同自主トレに参加し、春季キャンプを一軍でスタート。当時2年目の岡本とともにオープン戦で優先起用され、期待の高さをうかがわせたが、打撃不振で一軍は遠のき、育成選手が中心の三軍の試合に出る時期も過ごした。
奮起を誓った昨オフは「自分の長所を見直して、ボールを飛ばすために体を作り直そうと思った」と上半身のウエート・トレーニングに入念に取り組んだ。筋力アップが、本来の持ち味である長打力に磨きをかけた。「打席数も重なって、だんだんバットが振れるようになってきている」と和田。一軍の打線が好調で昇格へのカベは高いが、スケールの大きい若き大砲が日の目を浴びる日はそう遠くない。
僕のセールスポイント 打球を遠くへ飛ばすこと
「持ち味は打球を遠くへ飛ばすことだと思います。足が遅いので、そこで勝負するしかありません。ドラフトで指名していただいたのも、そこを評価されたからだと思っています(高知高では通算61本塁打)。今年、飛距離が伸びたと言われるのはウエート・トレーニングの影響ですかね。でも、フェンスの手前で失速する打球も多いので、まだまだです」
PROFILE わだ・れん●1995年9月26日生まれ。高知県出身。右投右打。180cm88kg。高知高時代は高校通算61本の大砲。2014年にドラフト2位で巨人入団。過去4シーズンは一軍出場はゼロも、今春キャンプでは一軍に抜擢され、長打力を首脳陣にアピールした。今季二軍での成績は46試合出場、打率.351、9本塁打、43打点、3盗塁(6月3日現在)。