
第1試合は2イニング33球。第2試合も2イニング22球を投げてくれたサブちゃん[上]には感謝しています!!/写真=BBM
先日、今年のオールスター出場選手たちが発表されましたね。今年もファンの皆さんを楽しませてくれるプレーが見られると思います。私は、現役時代に1回出場し(1992年度=ジュニアオールスターも1回出てMVPでしたよ!)、監督としても2014年に出場しました。
正確には、監督ではないです。代行の監督代行として(苦笑)。前年日本一になった
楽天の監督は、オールスターで監督を務めなければいけません。本来なら「オヤジ(
星野仙一監督)」なんですが、腰痛の悪化で休養中で、投手コーチだった佐藤(
佐藤義則)さんが監督代行をされ、その後、二軍監督だった私が監督代行の代行で一軍に呼ばれて、チームを指揮していました。
その時期にオールスターが……。当然、球団本部長に「代行の代行がオールスターの監督をしたら失礼ですよ。絶対にできません!」と頼み込みました。しかし、それでもやってくれとのこと。これはラチが明かないと思い、オールスター前日、私は強行に行動を起こしました。
前年の上位3チームは、楽天、
ロッテ、
西武。西武の監督はこちらも代行の田邊(
田辺徳雄)。あいつは笑っているだけだからダメ(笑)。でもロッテは名将じゃないですか! そう、伊東(
伊東勤)さんです。そこで直接「僕は代行の代行で、失礼だとは思いませんか? やるべきではないですよね。監督を引き受けていただけいないですか?」と懇願したんです。伊東さんは渋い顔をしながら「何でだよ」と言いつつ、最後は引き受けてくれました(笑)。
しかし、ただでは引き受けてもらえませんでした。「投手陣はお前が受けもってくれ」という条件が付きました。ここで私はオールスターの難しさを味わうわけです。ペナントレース中であるため、各球団とも送り出すピッチャーに投球制限やイニング制限をお願いしてくるんです。
その意見を聞いて、2試合18イニングで投げる順番とイニングを決めていくわけなんですが……全員の意見を聞くと18イニングが埋まらない! そこでロッカーに行き、各投手にお願いをしたんですがいい返事が来ない。仕方ないので、自前の楽天の投手を出すしかなかったんです。「サブちゃん、申し訳ない!」と
福山博之にイニングまたぎもお願いしながら、2試合連続で投げてもらいました。でもシーズン前半に多く投げていたので、オールスターでは明らかに疲れていて「わあ、2日間とも30球くらい投げちゃったあ!やばいなあ、サブちゃん申し訳ない」と心の中で謝りました(苦笑)。
これは私からの提案です。ピッチャーや球団がこういう要求をすることは当然。そこで、第1戦、第2戦で、それぞれに専用の投手の人選や投票を行ってもいいんじゃないでしょうか。コーチとして関わってみて、あらためてそう思いました。各試合9人でも8人でもいいので。これは声を大にして提案したいですね。
PROFILE 大久保博元/おおくぼ・ひろもと●1967年2月1日生まれ。茨城県出身。水戸商高から85年ドラフト1位で西武に入団。トレードで
巨人入りした92年に15本塁打。95年現役引退。野球解説者やタレントを経て、2008年に西武コーチに就任し日本一に貢献。12年からは楽天打撃コーチ、二軍監督を経て15年に一軍監督に就任した。15年限りで辞任し、16年から野球解説者をこなしながら新橋に居酒屋「肉蔵でーぶ」を経営している。