ヤクルト二軍相手に好投
独立リーグ・ルートインBCリーグを応援するネット番組「Dreamers -夢を追いかける男達-」内においてプロ野球レジェンドOBとして出演した
秦真司氏(元
ヤクルトほか)、
嶋田信敏氏(元
日本ハム)が取材した中でプロに行ける素材として4人の選手を紹介した。
最初に名前が挙がった今秋のドラフト候補が富山の菅谷潤哉投手(帝塚山大)である。
9月20日に行われたBCL選抜と東京ヤクルトスワローズ二軍の試合において、6回に5番手で登板し、140キロ台後半の速球を駆使し、見事3者凡退に斬って取った。
菅谷のピッチングを実際に観戦した秦氏は「まだ体重移動しているだけで力の移動ではない。ひねりをもう少し強くして下半身が上手に使えれば、もっと良くなるはずです。バッターに打たれない球を投げるにはボールの回転数を上げることで、ホームベース付近の球のキレを強くすることが大事。回転数を上げるためにはどうすればいいかを考えていくことが重要。見逃し三振を取った球はズドン! と重みのあるすごく良い球でした。練習法の方向性によってはもっと伸びる素材です」と語った。
フォームに躍動感

信濃・山崎悠生
もう一人のレジェンドOB・嶋田氏が選んだ選手は信濃の山崎悠生投手(ヴィザスナビ高)。
嶋田氏によると「タイミングにフッとした間があるので、面白いかなと思いました。左ピッチャーは重宝するので、スカウトの人も敏感になると思います。彼の投げ方を見ると右バッターを抑えることができる左投手になれるような気がしました。今後の課題は年齢の面(25歳)と抜いた球をもう少し勉強すると良いと思います」
また秦氏が感じた山崎投手の魅力は「彼はステップ足(右足)の踏ん張りが良いので、フォームに躍動感があります。もっと良くなるには軸足のひねりがステップする前にできれば球速が上がるはずですし、パワーも出ます。右足のステップと腕の振りは魅力がある選手です。参考にするとしたらメジャー・リーグで活躍するブリュワーズのジョシュ・へイダー選手ですね」。
スイングの軌道が抜群
続いて野手で名前が挙がったのは福井の松本友内野手(明治学院大)。ヤクルト二軍との選抜試合において、小柄ながら、バックスクリーンにホームランを叩き込んだ。
「スイングの軌道が良い選手。遠心力が強い打ち方ができるのでボールが飛ばしやすいです。バックスクリーンにホームランを打ったことはすごくアピールポイントになったと思います。彼の課題を1つ挙げるのであれば、右足のタイミングを取るときにグリップが後ろに行くこと。右足が上がるときはグリップが下がってないといけない。右足が出るときはグリップが上がってないといけない。グリップが緩んでおいて、足が下りたときにグリップが上がると身体が割れるのでもっと良くなるはずです」と秦氏は言う。
パワーあふれる長距離砲
最後に名前が挙がったのはヤクルト二軍との選抜試合でBCL選抜初安打を打った富山の海老原一佳外野手(創価大学)。
高千穂大の監督代行時代、海老原選手と戦った経験のある嶋田氏は「彼がバッターボックスに立ったときは全部フォークボールを低めに投げなさいと指示をしていました。高く構えて長打を狙っているバッターは低めを振ってしまうんですよね。あの辺の見極めをするためにもっと勉強しないといけないと思います。でも力はすごいですよ」
10月25日、果たしてレジェンドOBが挙げた選手は果たして指名されるのか? BCリーグからNPBの夢舞台へ行くことができるか注目だ。

左から嶋田信敏氏、杉浦双亮氏、秦真司氏
Dreamers ~夢を追いかける男達~『プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグに所属する全選手の中からイチオシ選手を発掘し、ドラフトまで真剣に応援するドラマティックドキュメンタリー番組です』 記事提供=KIZUNA編集部 写真提供=ルートインBCリーグ