
早実の1年生・清宮福太郎は、小平西との西東京大会3回戦で「六番・左翼」で先発出場。円陣から気合十分であった(左端)
やはり、持って生まれたスター性がある。
早実の1年生・清宮福太郎が7月17日、小平西高との西東京大会3回戦で公式戦デビューを飾った。「六番・左翼」で先発出場。第1打席は遊飛に倒れたが、第2打席、4回一死二、三塁から右前へ先制2点適時打。また、6回には左中間二塁打と存在感を発揮し(4打数2安打2打点)、6対0と初戦突破に貢献している。
前日は試合前に雨天中止。1日の順延を経て、待ちに待った初戦であった。
春の東京大会はベンチ外。その後、地道な努力が実り、チームからの信頼を得て、今夏は兄・幸太郎(
日本ハム)が1年春に着けたのと同じ背番号「19」が与えられた。選手層の厚いチームにあって、自らの実力で「出世番号」を手にしたのである。

4回に右前へ先制2点適時打。兄・幸太郎(日本ハム)が1年春につけた出世番号の「19」を着けて躍動した(写真は4回の先制適時打)
主な高校生で最多となる111本塁打を放った4歳上の兄は左のスラッガーだったが、弟は右打者(右投げ)。180センチ、92キロと堂々した体格で、打席でのオーラは1年生とは思えない風格。第1打席は引っ張りにより凡退した反省を、第2打席では逆方向と修正能力の高さを見せている。
この日は父・克幸さん(日本ラグビー協会副会長)の52歳の誕生日だった。兄・幸太郎の1年夏の初戦(3回戦、対東
大和南高)は、2日間の雨天順延を経て、父の誕生日翌日に3打数1安打1打点というデビュー戦だった。2015年夏、1年生三番・清宮が起爆剤となった早実は5年ぶりの甲子園出場で全国4強進出。兄が4年前、夏初戦に戦った同じ八王子で弟も、インパクト十分の打撃を披露したのである。福太郎にもチームを引き上げるだけの「キャラクター性」と「実力」が伴っており、快進撃の予感がする。
4回戦は連戦となる18日(対田無工高)。16強入りへ、見逃せない戦いが続いていく。
写真=桜井ひとし