2019年シーズン開幕から7月31日の補強期間終了までにトレード移籍した選手は17人。中には
巨人から
楽天に移籍した
和田恋や、
中日から
オリックスに移籍した
スティーブン・モヤなど、今後チームの主力に成長する可能性のある選手もいた。では、こうしたシーズン中にトレード移籍した選手たちは、どのような成績を残したのだろうか?
移籍後に活躍した選手は少ない!
2019年シーズン中にトレード移籍した選手の「移籍してからの成績」を、移籍が早かった順にまとめてみた。
●3月29日
・
熊原健人(
DeNAから楽天に移籍)
登板:1
勝利:0
敗北:0
セーブ:0
ホールド:0
ホールドP:0
投球回:3.1
失点:2(自責点2)
防御率:5.40
・
濱矢廣大(楽天からDeNAに移籍)
登板:2
勝利:0
敗北:1
セーブ:0
ホールド:0
ホールドP:0
投球回:1.2
失点:6(自責点6)
防御率:32.4
●6月28日
・吉川光夫(巨人から日本ハムに移籍)
登板:4
勝利:0
敗北:3
セーブ:0
ホールド:0
ホールドP:0
投球回:10.2
失点:8(自責点8)
防御率:6.75
・
宇佐見真吾(巨人から日本ハムに移籍)
試合:45
打数:96
安打:19
本塁打:0
打点:9
盗塁:0
打率:.198
・
藤岡貴裕(日本ハムから巨人に移籍)
登板なし
・鍵谷陽平(日本ハムから巨人に移籍)
登板:27
勝利:0
敗北:2
セーブ:0
ホールド:6
ホールドP:6
投球回:27
失点:11(自責点9)
防御率:3.00

オリックス・モヤ
●7月2日
・スティーブン・モヤ(中日からオリックスに移籍)
試合:64
打数:242
安打:59
本塁打:10
打点:35
盗塁:0
打率:.244
・
松井雅人(中日からオリックスに移籍)
試合:24
打数:36
安打:7
本塁打:0
打点:2
盗塁:0
打率:.194
・
松井佑介(中日からオリックスに移籍)
試合:7
打数:18
安打:6
本塁打:1
打点:1
盗塁:0
打率:.333
・
松葉貴大(オリックスから中日に移籍)
登板:1
勝利:0
敗北:0
セーブ:0
ホールド:0
ホールドP:0
投球回:2.2
失点:3(自責点3)
防御率:10.13
・
武田健吾(オリックスから中日に移籍)
試合:29
打数:35
安打:5
本塁打:0
打点:1
盗塁:0
打率:.143
●7月4日
・下水流昂(
広島から楽天に移籍)
試合:50
打数:88
安打:22
本塁打:2
打点:6
盗塁:0
打率:.250
・
三好匠(楽天から広島に移籍)
試合:43
打数:77
安打:14
本塁打:2
打点:7
盗塁:1
打率:.182
●7月5日
・
石崎剛(
阪神から
ロッテに移籍)
登板:2
勝利:0
敗北:0
セーブ:0
ホールド:0
ホールドP:0
投球回:2
失点:2(自責点2)
防御率:9.00
・
高野圭佑(ロッテから阪神に移籍)
登板:4
勝利:0
敗北:0
セーブ:0
ホールド:1
ホールドP:1
投球回:5.2
失点:4(自責点3)
防御率:4.76

楽天・和田恋
●7月8日
・和田恋(巨人から楽天に移籍)
試合:31
打数:107
安打:27
本塁打:2
打点:11
盗塁:0
打率:.252
・
古川侑利(楽天から巨人に移籍)
登板:3
勝利:1
敗北:1
セーブ:0
ホールド:0
ホールドP:1
投球回:5
失点:4(自責点4)
防御率:7.20
移籍後にチームに貢献した選手は、まずは中日からオリックスに移籍したスティーブン・モヤが挙げられる。終盤は失速したが、途中加入ながら2ケタ本塁打を達成。1988年に中日から近鉄に移籍して活躍した
ラルフ・ブライアントまでとはいかないものの、貧打にあえぐチームの中で一応の結果は残した。
大活躍とはいえないが、日本ハムから巨人に移籍した鍵谷陽平も、要所で好投を見せチームに貢献した選手。令和最初のトレードで移籍した鍵谷は、主にセットアッパーで起用され、8月は12試合に登板して月間防御率0.93を記録。特に広島戦と中日戦では抜群の投球を披露した。
反対に思ったほどの結果が残せなかったのが、巨人から移籍した和田恋だろう。打撃力の高さから巨人では有望視されていた若きスラッガーで、楽天でも活躍が期待されていた。しかし、楽天では31試合の出場にとどまり、打率.252、本塁打2本と物足りない成績に終わった。8月25日の
西武戦ではプロ初の4安打を記録したが、同月27日のロッテ戦以降不振に陥り登録抹消。そのままシーズンを終えた。
こうして振り返ってみると、シーズン中にトレード移籍した選手が活躍するのは難しいようだ。ただ、
ヤクルトに移籍した翌年に最優秀中継ぎのタイトルに輝いた
近藤一樹など、次の年に目覚ましい活躍を見せる例もある。現在のところ、2019年シーズン中にトレード移籍した選手はすべて残留。勝負の年となる移籍2年目の活躍を期待したい。
文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM