時に脅威を覚えさせる豪快な三振

本塁打と同様、三振でも外国人トップに立ったローズ[写真は近鉄時代]
助っ人の通算“本塁打王”は近鉄、
巨人、
オリックスで13年間プレーして464本塁打を残した
タフィ・ローズだった。「本塁打は狙わないと打てない」、逆に「ホームランはヒットの延長」など、さまざま言われるのだが、一方で「本塁打か、三振か」という長距離砲も多く、そして魅力的だったのも事実。やはり本塁打を量産する助っ人には三振が似合う(?)。実際、ローズも米マイナーを挟んではいるが12年連続でシーズン100三振を突破しており、そのうち3度はリーグ最多だった。どうあれ、本塁打と三振が好対照なのは間違いないだろう。また、長距離砲の豪快な三振は、時として相手の投手に脅威を覚えさせるものでもある。
通算“本塁打王”は在籍の長いほうが有利となるが、通算“三振王”も同様(逆に不利となる?)。助っ人の通算“三振王”も、やはりローズだ。通算1674試合の出場で、1655三振。1試合に1三振とまではいかないものの、なかなかのハイペースではある。ちなみに、日本人の選手にはなるが、1試合1三振を超える量産体制にいるのが現役で
西武の
中村剛也。三振でもプロ野球の頂点に迫っている中村だが、現在のプロ野球を牽引する長距離砲であることも紛れもない事実だ。
助っ人の通算本塁打で2位につけたのはローズと同じく3チーム13年、
ヤクルトなどで通算380本塁打を放った
アレックス・ラミレスだが、やはり三振でも2位だ。本塁打ではローズに引き離されながら、通算2017安打ではローズを圧倒したラミレスだが、三振でも通算1744試合で1259三振だった。
一方、3位の助っ人はローズやラミレスはもちろん、中村をも圧倒するハイペース。近鉄の
ブライアントだ。
中日の二軍でくすぶっていたブライアントは1988年シーズン途中に近鉄へ移籍。これで一軍デビューを果たして、以降8年間で773試合に出場、259本塁打もハイペースだったが、通算1186三振を喫している。93年の204三振はプロ野球のトップで、シーズン三振でも上位に並んでいる。ブライアントの牙城に食い込んだのが現役でヤクルトの
村上宗隆だが、もちろん将来が楽しみな長距離砲だ。
【外国人選手 通算三振トップ3】
1位 1655 タフィ・ローズ(近鉄ほか)
2位 1259 アレックス・ラミレス(ヤクルトほか)
3位 1189 ラルフ・ブライアント(近鉄ほか)
文=犬企画マンホール 写真=BBM