相手チームの情報をどこで仕入れたらいいのか

WBC公式プログラム表紙
侍ジャパンが3月10日の韓国戦(東京ドーム)で13対4と快勝した。
第1ラウンドで中国戦、韓国戦と続いたのは、2009年以来だが、そのときも日本は4対0、14対2と連勝している。試合は一時、0対3の劣勢となったが、
源田壮亮(
西武)の粘った末の四球、さらに盗塁でつなぎ、それを端緒に打線が活性化。後半は一方的になった。
中国戦もそうだったが、国際大会では珍しくない展開ではある。短期決戦では、いかにチャンスメークする存在が重要かを感じさせる試合だった。守備でも軸となる男だけに、源田のケガの具合は心配だ。
続いて、きょうはチェコ戦だ。
スペインに粘り勝っての初のWBC本戦出場だが、国内リーグ「エクストラリーガ」の選手が中心で、レベル的には日本にはるか及ばない。ただ、予選では1回戦でスペインに7対21で大敗し、敗者復活戦に回りながら勝ち上がり、代表決定戦では、そのスペインに3対1と逆転勝利を飾った。今回も10日の中国戦で4対5から9回に4点を取って逆転勝ちと、チーム一丸となっての粘りの野球は侮れない。
ただ、この中国戦での
バディサク、シュナイダー、コバラ、ミナルクのリレーは、おそらくベスト継投。実力的に一番可能性がある中国戦で「絶対に1勝」と考えたのだろう。日本戦の先発もあるかと思ったエースのシュナイダーも二番手で49球を投げ、きょうの登板はない。彼らは韓国戦かオーストラリア戦にターゲットを絞り、1次ラウンド突破を狙う戦略だろう。
そうは言っても、ここまで3戦連続逆転勝利(ドイツ戦、スペイン戦、中国戦)と勢いはある。アマ選手が主体でシュナイダーもふだんは消防士というが、泥臭く、粘り強く日本に食らいついてくる戦いが予想される。ジャイアントキリングの可能性は皆無ではない。
情報量の少ない相手国をもっと知りたい皆さんへのお勧めが、試合会場の東京ドーム、全国書店で発売中の公式プログラムだ(一部ネット販売では値段が高騰しているようですが、定価税込み1800円です)。
栗山英樹監督、大谷、
村上宗隆(
ヤクルト)の貴重なインタビューのほか、出場全20か国の選手紹介&戦力分析も掲載されている。
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