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キャベッジ、浅野翔吾、秋広優人…巨人の「外野の最後の1枠」をつかむ選手は

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五番の地位を築けるか


今季、巨人に加入したキャベッジ。広角に長打を打てる打撃が魅力だ


 巨人で熾烈な定位置争いが繰り広げられているのが、右翼だ。外野陣は中堅が丸佳浩、左翼はエリエ・ヘルナンデスが当確で、残り1枠を巡り新外国人のトレイ・キャベッジ、春季キャンプから打撃で状態の良さをアピールしている秋広優人、プロ3年目で大きな飛躍が期待される浅野翔吾の争いとなっている。

 キャベッジの魅力は広角に長打を打てることだ。2月24日のオープン戦・ロッテ戦(那覇)では中堅から逆方向に2本の二塁打をマーク。オープン戦の3月1日・ヤクルト戦(東京ドーム)では2回無死から相手左腕・高橋奎二の147キロ直球を振り抜くと、左翼線に飛んだ鋭い打球が三塁・村上宗隆のグラブをはじき、ボールがファウルゾーンへ。二塁へ到達した。

 メジャーでは目立った実績がないが、2023年にエンゼルス傘下3Aで打率.306、30本塁打、89打点、32盗塁でトリプルスリーを達成している。身長188センチ、92キロとがっちりした体格だが俊足で身体能力が高い。今年5月で28歳とまだ若いことも魅力だ。近年は助っ人外国人が来日してすぐに活躍するのが難しくなっている。キャベッジも日本のバッテリーの配球を頭に叩き込み、対応する時間が必要になる。春先で快音を響かせれば、精神的に楽になるだろう。四番・岡本和真の後ろを打つ五番として地位を確立できるか。

昨年は一軍で力を発揮できなかった秋広


 昨年V奪回に貢献できなかった秋広も、外野の定位置獲りに燃えている。23年に121試合出場で打率.273、10本塁打、41打点と頭角を現したが、昨年は春季キャンプから打撃の状態が上がらず、開幕二軍スタートに。5月7日に一軍登録されたが2週間後に登録抹消された。その後も一軍に定着できず、26試合出場で打率.261、0本塁打、1打点。巻き返しを誓う今年は豪快なスイングで首脳陣にアピールしている。2月18日の練習試合・DeNA戦(那覇)で2点差を追いかける7回に、今年のチーム対外試合初本塁打となる同点2ラン。さらに同点の9回にサヨナラのソロアーチと、いずれも右翼に伸びる力強い打球だった。

「今まで以上に責任を持って」


浅野は今季、さらに飛躍を果たすことができるか


 浅野は昨年の前半戦の大半をファームで過ごしたが、8月にヘルナンデスが左手首骨折で登録抹消されたため一軍に呼ばれた。優勝争いのヒリヒリした試合が続く中で、奮闘する。8月14日の阪神戦(東京ドーム)で今季1号の左越え満塁弾。8月は月間打率.348、3本塁打、11打点の好成績を残し、右翼のスタメンで固定された。

 地元・香川県高松市への郷土愛は強い。週刊ベースボールの取材で以下のように語っていた。

「先日、地元の香川県高松市で20歳の集いに出席しました。高校時代だけでなく、小中学校時代の同級生にも会えて、懐かしさとうれしさがありました。壇上でスピーチをさせていただく機会をいただきました。人前で話すのが苦手なので緊張しましたが、たくさん練習をしていたのでしっかり話せたかなと思います。まあ、ずっとメモを読んでいたので自己採点は70点ですかね(笑)。自分だけでなく、友人も国家公務員の資格を取るとか日々の仕事などで頑張っているので、みんなで高松を盛り上げていくことができればいいですね。20歳として、今まで以上に言動に気をつけて、責任を持ってやっていきたいです」

 キャベッジ、秋広、浅野と打撃がフォーカスされるが、外野の守備能力も重要だ。秋広、浅野はレギュラーを張るなら、レベルアップしなければいけない。坂本勇人、岡本和真が球界を代表する選手に飛躍ができたのも、若手のときから守備能力が高かったことが大きい。打撃不振の時期も今後の伸びしろに期待し、首脳陣は我慢して起用できる。攻守でレベルアップし、キャベッジに危機感を抱かせられるか。この3人以外にも、オコエ瑠偉、佐々木俊輔、萩尾匡也岡田悠希らが虎視眈々と定位置を狙っている。ハイレベルなポジション争いが、チーム力の底上げにつながる。

写真=BBM

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