何かと新戦力が話題となるのが春季キャンプ。目標は各球団とも「優勝」。そのためには必ずキーマンとなる選手が投手にも野手にもいる。そんな各チームの優勝へカギを握る選手たちは誰なのか。 投手編・藤浪晋太郎 先発復帰でチームに勢いがつく

藤浪が先発で完全復帰するようだと優勝への可能性は高くなる
この男が甲子園のマウンドに上がるだけで、雰囲気が変わる。2019年、まさかの0勝に終わった
藤浪晋太郎は、昨季復活を目指したものの、先発で11試合に登板して、1勝に終わった。だが、終盤に中継ぎに配置転換となってから、本来の藤浪に戻ってきた。
150キロ台後半を連発し、いつしかセットアッパーを任されるまでになった。「ピッチャー・藤浪」が
コールされると大きな拍手とともに、異様な雰囲気となっていく。まさに藤浪が2ケタ勝利を挙げていたころに戻っていた。もちろん、藤浪の投球にもマウンドに上がるたびに「自信」がみなぎっていくのが分かった。
しかし、21年は中継ぎでは物足りない。投球に自信を取り戻しつつあるだけに、もともとの先発で、エース並みの活躍が期待される。先発ローテは
西勇輝、
青柳晃洋、
秋山拓巳、
高橋遥人、新加入の
アルカンタラ。ここに藤浪が入ってくれば、クレバーな先発陣が形成される。
しかも今季1勝の藤浪が12勝以上挙げれば、間違いなくリーグ優勝が見えてくるはずだ。
■2020年成績■ 24試合1勝6敗0S7H防御率4.01 ■2021年期待数字■ 12勝以上 打者編・サンズ 大山を援護し重量打線に

大山を援護できる勝負強さを1年間持続できれば猛虎打線復活だ
今季も助っ人2番手として開幕を迎える。昨季2位の立役者の一人だった
サンズ。開幕ダッシュに失敗したチームにとって、彼の打棒なしにはチームの浮上はなかった。その功労者も、昨季のレフトから一塁へとポジションチェンジとなる。
メル・ロハス・ジュニアの加入により、レフトから一塁へコンバートとなるのだ。昨季実績を残しながらも、新助っ人に譲る形になるが、不慣れな一塁が打撃に影響を及ぼす可能性は否めない。
ロハス・ジュニアが三番、
大山悠輔が四番で、その後ろの五番を担う構想だ。成長過程にある大山を五番で援護できるか否かで、四番の重圧を軽減できるのだ。過去に
阪神が優勝したときは1985年の
岡田彰布が101打点、2003年の五番・
アリアスが107打点。05年は
今岡誠が147打点だった。アリアスと今岡はともに打率は2割6、7分という成績での100打点超えだった。
昨季、打率2割5分台のサンズではあったが、得点圏打率は.333だった。昨季のような勝負強さを発揮できれば100打点は可能。それが達成できれば、チームが優勝に近づくのは必然だ。
■2020年成績■ 110試合97安19本64点2盗率.257 ■2021年期待数字■ 100打点