今年も有力プレーヤーが顔をそろえる、ドラフト戦線。10月11日、NPB12球団は1年間のスカウト活動の総力を結集して、指名を展開していく。2021年のドラフト番付により、候補選手の序列をつけてみた。 2021ドラフト番付
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※△は投手は左投げ、野手は左打ち
横綱に配置したのは市和歌山高の152キロ右腕・
小園健太と明桜高の157キロ右腕・
風間球打である。各球団とも将来のエース候補として期待。甲子園の土を踏むことはできなかったものの、高知高の154キロ右腕・
森木大智も能力が高い。小園、風間を含め「高校生BIG3」を形成する。
この3人に次ぐのは中京大中京高・
畔柳亨丞と天理高・
達孝太の右腕2人。今春のセンバツでの快投も記憶に新しく、勝てる投手である。
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明桜高の157キロ右腕・風間球打[写真]、市和歌山高の152キロ右腕・小園健太、高知高の154キロ右腕・森木大智は、2021年における「高校生BIG3」である
次に大関でまず、取り上げたいのは大学生サウスポー2人だ。筑波大の152キロ左腕・
佐藤隼輔と西日本工大の150キロ左腕・
隅田知一郎は、高い評価を得ている。筑波大・佐藤は今秋の開幕カードで右わき腹を痛めたが、全治1カ月と心配はない。すでに、潜在能力は誰もが認めるところである。なお、佐藤が1位指名されれば、国立大出身者では25年ぶりとなる。
昨年のドラフトで早大・
早川隆久に、第1回1位入札で4球団が競合し、
楽天が交渉権を得た。早川は今季、1年目から先発ローテで活躍。佐藤と隅田はタイプとして似ている。高校生BIG3の「将来性」よりも、大学生の「即戦力」を優先する方針もある。
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筑波大・佐藤隼輔[右]と西日本工大・隅田知一郎[左]は左腕として即戦力評価を得ており、1位入札で競合の可能性も秘めている
このほかにも大学生左腕は関学大・
黒原拓未、創価大・
鈴木勇斗、法大・
山下輝、新潟医療福祉大・
桐敷拓馬と好素材が控える。右腕も東北福祉大・
椋木蓮は、総合力が高い。
社会人サウスポーも興味深い。大関と関脇に配置したJR東日本の153キロ左腕・
山田龍聖、三菱重工West・
森翔平は都市対抗予選でも存在感を発揮した。右腕では三菱自動車倉敷オーシャンズの
廣畑敦也も先発、救援とも適性のある即戦力投手だ。
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社会人も左腕が豊富。JR東日本・山田龍聖[右]、三菱重工West・森翔平[左]とも都市対抗予選でアピールを見せており、上位指名が有力視される
今年も「投高打低」の傾向である。とはいえ、先々を見据えれば、野手も補強しないといけない。捕手では中大・
古賀悠斗、右スラッガーでは慶大・
正木智也、駒大・
鵜飼航丞、上武大・
ブライト健太に注目。高校生では昌平高・
吉野創士、千葉学芸高・
有薗直輝、岐阜第一高・
阪口樂が、育成次第で大化けの可能性を秘める。
2021ドラフトの選択手順
・ドラフト会議(育成ドラフトを含む)で選択することができる合計数は120人以内。ただし、外国のプロ野球選手や国内の独立リーグ所属選手を選択した場合は、その人数に含まない。
・1球団は10人まで指名可能。ただし、他球団がすべて選択終了し、全体で120人に達していない場合は、11人目以降の指名も可能になる。
・ドラフト会議を終了時点で指名選手が合計120人に達していない場合、引き続き希望球団参加による「育成選手選択会議」が行われる。
・2巡目以降のウエーバー順(球団順位の逆順)のリーグ優先権は2019年からセ・リーグとパ・リーグが1年おきに交互に変更させることになったため、21年はセ・リーグがウエーバー優先権を得る。なお、ウエーバー指名順は10月10日時点の公式戦順位が反映される。
・1巡目指名は入札抽選。単独指名の場合は選択が確定し、指名が重複した場合は抽選で決定する。抽選に外れた球団は、再度入札し、同様の方式で全球団の選択が確定するまで繰り返し行う。
・2巡目の指名はウエーバー順で行い、3巡目の指名はその逆順、以後交互に折り返す。