
神宮大会を制して大喜びの高松商高の選手たち。55年ぶりの名門復活だ[写真=松田杏子]
先々週号で「今年は明治神宮大会は見ない」と書いたが、これは大学の部の話で、高校の部の決勝は、必ず見ることにしている。昨年は、仙台育英高のショートに驚いた。もちろん、
平沢大河(
ロッテ1位指名)だ。二塁ベースの、かなり右へのゴロの打球を素早く回り込んでアウトにしたプレーは、プロ並みだった。
そうしたら11カ月後にはドラ1プレーヤーに。こういうことがあるから、高校の部決勝ウオッチングはやめられない。
今年の決勝(11月17日)は、高松商高と敦賀気比高の対決。実は、高校の部は準決勝から見ていたのだが、高松商高と大阪桐蔭高の試合で、高商のスタメンを見て何だか楽しくなった。三番が米麦(よねばく)遊撃手、四番が植田(うえた)響捕手、そして、五番が美濃(みの)二塁手なのだ。「米麦植えたら実りの秋じゃないか!」と思わず大声を出してしまった(麦は、6月ですが)。
ところが、周囲のお客さんの反応はゼロ(最近の神宮ファンは、シャレを解しないようだ)。ちょっと残念な思いだった。
しかし、決勝では違った。高商は8、9回に計8点を挙げる大逆転劇で8対3で初優勝。この試合、米麦が2打点、美濃が3打点。植田響も、準決勝に続いて腸炎でエース・浦がこの日も先発できなかったため連投先発となった控えの多田を巧みにリードして勝利に導いた。
ここで筆者は、また、周りに聞こえるような声で「米麦植えたら実りの秋になったじゃないの!」
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