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世界大会でプロの目を奪ったのは松井だけではない。ここからはそれぞれの持ち味を発揮した野手陣を紹介する。まずはアマチュア最高捕手の座を確かなものにした大阪桐蔭・森友哉。日本代表に欠かせない攻守両面の活躍で、自らの価値をさらに高めた。

取材・文=岡本朋祐(本誌特派) 写真=荒川ユウジ

森友哉
Tomoya MORI[大阪桐蔭]CATCHER



中心選手の貫録を見せる

 オンとオフ。長丁場であるプロ野球で生き抜くための資質を、森友哉はすでに兼ね備えている。今大会は豪雨で開幕が2日順延。2年生で唯一、名を連ねた前回の9日間で9試合を上回る、ダブルヘッダーを含む8日間で9試合の日程を強いられた。

 初戦を迎えるまでの期間、出発準備をしながらロビーで待たされたのも、一度や二度ではなかった。しかし、主将・森友は動じない。ソファに座ってスマートフォンを操作したり、選手と談笑。また、一般の宿泊客と触れ合いリフレッシュに努めていた。

 台湾との初戦当日も、朝から雨。ロビーにはいつものようにジャージー姿の選手が集まってきたが、森友だけはユニフォーム。バッグも携えていた。朝7時には駐車場で素振りをしていたという。意識の高さは、チーム全体にあったと強調する。「一人ひとりの考え方がいい。技術以外の能力が高いんです」

 人懐っこい笑顔の裏で、実は森友にしか分からない重圧と戦っていた...

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