144試合73勝68敗3分 勝率.518
[ホーム43勝29敗0分/ビジター30勝39敗3分]
[交流戦11勝12敗1分 勝率.478 7位] ◎投手力
3勝に終わった吉川と
武田勝、昨季チーム最多タイで9勝の木佐貫が1勝止まりだったのは大きな誤算。故障から復帰の斎藤佑は打ち込まれ、主に二軍でシーズンを過ごした。そこで奮起したのが若き先発陣。11勝の大谷を筆頭に、上沢、浦野、中村が軸となった。不運もあって負け越しはしたものの、安定した投球を続けたメンドーサの貢献度も大きい。

▲チーム唯一の2ケタ勝利を挙げた大谷。立ち上がりの乱調から立ち直ってゲームを作るなど、修正力も見せた
リリーフ陣は防御率1点台の谷元に、2点台のクロッタ、宮西の安定感が際立っていた。救援失敗が続いた
武田久に代わり、増井がストッパーに定着。一時は不調で中継ぎ起用や二軍落ちも経験したが、最終的にはチームトップの23セーブを挙げた。シーズン終盤には鍵谷が一軍に昇格して貴重な働きを見せ、二軍でストッパーに定着した新人の白村は、一軍でも初勝利、初セーブを記録した。A・カーターへの期待は大きく、48試合に登板も安定感を欠いたため、1年で退団となった。昨季は57試合に投げ、欠かせない存在だった矢貫の不調も誤算だった。
◎攻撃力
規定打席に到達した3割打者は1人もおらず、チーム打率もリーグ4位の.251。それでも
ソフトバンクに次ぐ2位の593得点をたたき出したのは、なぜか。ポイントとなったのはリーグトップの134盗塁とリーグ2位の119本塁打である。
盗塁王の西川を筆頭に、中島、大引、陽が20盗塁以上を決めて、チャンスを広げたことによるプラスは計り知れない。続く打者は単打で得点が入るという状況になって楽な気持ちで打席に立つことができ、逆に相手投手は苦しい状況に追い込まれ、プレッシャーが大きくのし掛かった。中島の35個、大引の26個を含めたリーグ2位の172犠打とリーグトップの犠打成功率91.49%も、得点力アップにつながった。
また、打線がつながらないときは、本塁打で高い得点力をキープした。合計52本を放った中田と陽の三、四番コンビに加え、14本のミランダ、10本の大谷と長打力のある打者が並ぶ、非常に怖い打線だった。打点を見ても、中田の100、陽の85に、西川とミランダの57、大引の47と、勝負強さも光った。
◎守備力
失策はリーグワーストの84個。守備率もワーストで.985。ミスが失点につながって敗れるという悪い流れが何度か見られ、ここがチームの最大のウイークポイントだ。特に内野のミスが目立ち、西川、中島、近藤、大引がそれぞれ2ケタ失策。また、併殺を取れるところで取れないなど、数字に残らないミスも多く、投手陣をサポートできなかった。
そこで、西川を外野に回して中島に二塁を守らせることで、ミスを随分減らすことができた。しかも、西川は俊足を生かして外野で何度か失点を防ぐ好捕を見せる相乗効果も生まれた。また、攻撃重視の先発布陣を組んで戦っていたことは事実である。試合の終盤でリードしているときは、杉谷、谷口、飯山が守備固めで登場し、逃げ切りを図った。
バッテリーの守備にも触れる。許した盗塁は77個でリーグで2番目に少なく、盗塁阻止率は3.64で
西武に次ぐ2位。強肩の大野、市川が投手との連携で多くの盗塁を阻止した。
【2014年の主な達成記録】
▼実働28年=
中嶋聡、6月27日対
楽天(札幌ドーム)、プロ野球2人目
▼150ホールド=
宮西尚生、6月29日対楽天(札幌ドーム)、プロ野球3人目
▼100本塁打=
中田翔、8月5日対
オリックス(帯広)、プロ野球272人目
▼200犠打=
大引啓次、8月17日対西武(西武ドーム)、プロ野球36人目
▼10勝10本塁打=
大谷翔平、9月7日
【はみ出しデータボックス】“二刀流"の長打力アップと驚異の三振率
二刀流2年目の大谷が投げては11勝、打っては10本塁打。プロ野球史上初の「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」を達成した。昨年は7月終了時に打率.301を記録も、8月以降は.163。終盤のスタミナに課題を残したが、今年は8月以降も打率.258と踏ん張った。昨年の本塁打率(打数÷本塁打)は63.0だったが、今年は212打数10本塁打で21.2と長打力もアップ。昨年、17打数で11三振と苦しめられた左投手から2本塁打を放った。投手大谷はMAX162キロの速球を武器に、奪三振率10.37。自己最多となるゲーム16三振を記録した7月は、月間奪三振率13.66を叩き出した。シーズン2ケタの奪三振率はプロ野球10人、15度目で歴代9位。20歳シーズンでの樹立は、68年
江夏豊(
阪神=10.97)に並ぶ年少記録となった。来季は98年に
石井一久(
ヤクルト)が記録した、奪三振率11.05のプロ野球記録更新に期待が膨らむ。