第29回WBSC U-18ベースボールワールドカップが8月30日から9月8日まで韓国・機張郡で開催された。高校日本代表チームは、スーパーラウンドで惜しくも敗れ5位に終わったが、20人の精鋭は世界の舞台で大きな財産を得た。「運命の日」、ドラフト会議は10月17日。今号は、例年以上に逸材が集まると言われる高校生を中心に、有力候補を特集する 取材・文=岡本朋祐、写真=高原由佳 
カナダ打線を圧倒した奥川。決め球で投じたスライダー、フォークが冴えわたった
選手宿舎から試合会場まで約40分。バスに乗り込むとまず、仲井宗基ヘッドコーチから、当日の先発メンバーが発表される。カナダとのスーパーラウンド初戦、バスの車内は今大会最高のボルテージだったという。
なぜならば、今夏の甲子園準優勝投手・
奥川恭伸が大会6試合目で初の先発を告げられたからだ。8月26日、大学との壮行試合(神宮)で右手中指に血マメができた
佐々木朗希と、疲労蓄積があった奥川は一次ラウンドでの機会がなかった。
「あの2人を投げさせたい!!」
選手ミーティングでは自然と、こういった声が出たという。今大会の投手登録は9人。2本柱が不在の中でも7人が協力して、4勝1敗で一次ラウンド突破を果たした。奥川は韓国入り後にキャッチボールを再開。一次ラウンド中にはブルペン入りし、コンディションを高めてきた。
「投げられる状態にある。心も体も、ちょっとずつ甲子園に近い形に来ている・・・
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