
10年ぶりの世界一を決め、マウンド付近で喜びを分かち合う侍ジャパンナイン/現地取材=坂本匠[本誌]、写真=高塩隆、川口洋邦、桜井ひとし、榎本郁也、小山真司、高原由佳、山口高明
強い気持ちでつかんだ世界一
ようやく世界の頂点に返り咲いた。プレミア12の決勝で、日本は韓国を逆転で下し、大会初制覇。プロが参加するトップカテゴリーの国際大会では、2009年のWBC以来、実に10年ぶりの世界一となった。
17年から同チームを指揮する
稲葉篤紀監督は人目もはばからず男泣き。4万人超の大観衆の前で8度、宙に舞い、「みんなが世界一のためにあきらめない気持ちで戦ってくれました。本当に選手が頑張ってくれました」と再び目頭を熱くした。
試合は先発の
山口俊が初回に2本のアーチを許し、3失点KO。いきなりビハインドを追う厳しい展開となったが、流れを引き寄せたのは2回から第2先発としてスクランブル登板した
高橋礼だった。スー
パーラウンドのアメリカ戦(12日)から中4日での出番、しかも今大会初の中継ぎも、テンポよく投げ込み2回1安打無失点。この好投に応えたのがこの日は一番に座った
山田哲人だ。
2点を追う2回、韓国の左腕エース ヤン・ヒュンジュンを攻め二死一、二塁の場面。この日、2度目の打席に立った山田哲人は集中していた。ヤンの状態も決して良くはなかったが、それでも山田は追い込まれてから連続で投じられるチェンジアップ、スライダーをファウルにして粘る。そうして迎えた8球目だ。
「ここで真っすぐがあるな、と。直感を信じました・・・
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