星稜高はヤクルト・奥川恭伸、巨人・山瀬慎之助のバッテリーを擁した昨夏、24年ぶりの甲子園準優勝を遂げた。2年生ながら強力打線の四番を担い、同秋の新チームからは満を持して捕手へ転向。野球センスの塊だ。 取材・文=岡本朋祐 写真=宮原和也 
2年秋の新チームから中学時代に守った捕手に転向。主将、四番と3つの重責を担うも、プレッシャーを喜びに感じている
172センチ73キロ。高校球児の中でも小柄な部類に入ってくるが、この数字にだまされてはいけない。星稜高の正捕手・
内山壮真には潜在的な感性が詰まっており、グラウンドでこそ、光るタイプ。林和成監督は明かす。
「野球勘は、誰よりもある選手。洞察力、状況判断力。1学年上の3年生がいたときから、チーム一でした」
3年生とは、2019年夏の甲子園準優勝メンバーである。つまり、1位入札3球団競合の末にヤクルトから指名を受けた奥川恭伸、また、正捕手だった山瀬慎之助(巨人5位)よりもセンスは上、という評価だ。
エリート街道を歩んできた。2歳から小学4年生まで習った空手は富山県大会優勝の腕前。「体の使い方の基本にある。股関節も柔らかいほうです」と武道が野球にも生かされ、小学6年時には全日本学童大会に出場した。星稜中では2年夏に遊撃手、3年春は捕手として全国優勝を経験。星稜高では1学年上に奥川と小学校時代からバッテリーを組む強肩捕手・山瀬がいたため、遊撃手を託された。
1年夏から2年夏まで3季連続甲子園出場。1年秋から四番を任され、2年夏の準々決勝(対仙台育英高)では、2打席連続本塁打を放った。しかし・・・
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