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2020背番号物語 受け継がれる魂と浪漫

日本人メジャー背番号事情 海を渡っても輝く背番号&メジャーで定着したナンバー

 

日本生まれ、日本育ちの日本人メジャーは現役も入れて61人。海を渡り、夢を追いかけたその背中には思いの詰まった番号があった。ここではメジャーで輝きを放ってきた日本人選手たちの背番号を一挙にまとめてみた。
写真=Getty Images

メジャーでも「51」といえばイチローと言われるまでになった


日本継承組と心機一転組


 西武からレッズに移籍が決まった秋山翔吾はレッズから背番号「4」を提示された。これは2017年のシーズン途中までブランドン・フィリップスが背負っていた番号だ。

 07年にレッズの二塁手として「30本塁打30盗塁」を記録したスター選手だ。「ビッグレッドマシーン」と言われたレッズ黄金期の一翼を担ったジョー・モーガンが球団内で持っていた二塁手本塁打記録を塗り替え、ゴールドグラブ4度、シルバースラッガー1度を獲得したレッズの顔だった。そのフィリップスの後、チームをけん引してほしいという願いもあり、秋山は「4」を着ける。

レッズ初の日本人メジャーとなった秋山は「4」を着ける。主軸の番号なだけに大きな期待をかけられているようだ


 巨人からポスティングシステムでブルージェイズに移籍した山口俊は「1」を背負う。メジャーの投手で1を着けることは希だが、これは球団が日本の背番号の傾向をしっかりと把握しているからだろう。

 同じくポスティングシステムでDeNAからレイズに決まった筒香嘉智は「25」を着ける。こちらも球団が、DeNA時代の活躍と、筒香のイメージを配慮した形での背番号提示だ。どちらかといえば、筒香型の背番号提示のほうが、日本人メジャー誕生時には多い。


 2000年にFAでマリナーズ入りし、その年の新人王に輝いた佐々木主浩も横浜時代からの「22」だった。さらに最初の日本人野手となったイチローも、オリックス時代からの「51」をもらった。だが、当時マリナーズの「51」といえばメジャー屈指の左腕で、マリナーズの大エースだったランディ・ジョンソンが着けていた。イチローが入団するときにはすでにダイヤモンドバックスに移籍していたが、当時のシアトルファンは野手が着けることに違和感を覚えていた。

 しかし、イチローはマリナーズを代表する選手になり、メジャーのレジェンドとして尊敬を集めるまでになった。現在はまだ永久欠番にはなっていないが、近い将来、ジョンソンとイチローの連名で、そうなる日が来るだろう。

松井秀喜[ヤンキース]


 日本人メジャーが海を渡るとき、各球団とも日本での背番号を継承する傾向があるが、そのほとんどが大型契約の場合が多い。松井秀喜も「55」を着け、松坂大輔も「18」、ダルビッシュ有が「11」、上原浩治も「19」をそのまま背負った。

野茂英雄[ドジャース]


 その大型契約の中で、異色だったのが松井稼頭央。西武時代は「7」を着けていたが、メッツでは「25」を選択。このときメッツでは人気スターのレイエスが「7」を着けており、松井稼は「2」と「5」を足して「7」にという意味も込めて「25」を選択したのだ。このように大型契約を勝ち取った日本人メジャーにはある程度の敬意がメジャー側から払われている。

松坂大輔[レッドソックス]


 その一方で、メジャーファンに定着したこととして、日本人投手の多くが「10番台」を背負うことだろう。松坂、田中、黒田博樹前田健太菊池雄星などは日本でのエースナンバーと言われる「18」を。野茂英雄は「16」など。石井一久やダルビッシュは「11」。大谷翔平は「17」という具合だ。

 今季は3人の日本人メジャーが誕生したが、彼らが新しい背番号をどう輝かせていくか楽しみだ。

ダルビッシュ有[レンジャーズ]


※NYY=ヤンキース、TEX=レンジャーズ、LAD=ドジャース、CHC=カブス、BOS=レッドソックス、CLE=インディアンス、CWS=ホワイトソックス、SEA=マリナーズ、MIL=ブリュワーズ、KC=ロイヤルズ、SFG=ジャイアンツ、HOU=アストロズ、TOR=ブルージェイズ、BAL=オリオールズ、MIA=マーリンズ、ATB=ブレーブス、LAA=エンゼルス、ARI=ダイヤモンドバックス、CIN=レッズ、TBR=レイズ、SFG=ジャイアンツ、SDP=パドレス、MIT=ツインズ、PBP=パイレーツ、COR=ロッキーズ、NYM=メッツ、STL=カージナルス、MOE、WTN=ナショナルズ[エクスポズ]、DET=タイガース、OAK=アスレチックス、PHP=フィリーズ

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