※今号(2020年3月23日号)は、「3.20」開催を前提に記事を構成しており、本誌の締め切り日(3月9日)に発表されたNPBの開幕延期と取材時期との関係上、一部、事実と齟齬が生じております。ご了承ください。 取材・構成=藤本泰祐 写真=宮原和也、榎本郁也(インタビュー)、BBM 
今オフは一時、二段モーション封印にも取り組んだが、最終的には昨季同様の二段モーションを選択して今季に挑む
言われると、全然違う
――ここまでは順調に来ているように見えますが、キャンプはどうでしたか。
大瀬良 ある程度、考えていたプランどおりに来たので、順調に来ているんじゃないかなと思います。
――今年は、昨年と違って、
佐々岡真司新監督から、昨年末に開幕投手を告げられてのキャンプインでした。とはいえ、昨年も「たぶん自分だろう」と思いながら過ごされていたとは思いますが……。
大瀬良 ハハハ、まあ、ハイ。
――それでも今年のように明言されると違うものですか。
大瀬良 やっぱり、言われているのといないのとは全然違います。メディアでもそのことが発信されているので、ファンの方の見る目も変わってきますし、チームメートから掛けられる言葉も違ってきますし。例年以上に緊張感を持って毎日を過ごしています。やっぱりケガをするのが一番まずいことだと思うんで。ガッツリと練習をするときと、「ここはちょっと落としていこうかな」というときのメリハリを、うまくつけながらやれているんじゃないかなと思います。開幕の日程に合わせてできるので、すごく調整がやりやすいというのは間違いありません。ただ半面、それ相応の責任というか、プレッシャーというか、それも掛かってきますので、しっかりやらなければ、というのはあります。
――今年は例年より開幕が早いという前提での調整となりましたが。
大瀬良 心のどこかで「少し早いぞ」という思いはありますが、特別に神経質になってはいないですね。疲れのピークになる時期を1クール分ぐらい早められたらそれだけでいいかなという感じでした。
――投げ始めも1週間早くしたのですか。
大瀬良 時期は例年とそんなに変わっていませんが、自主トレ期間に、ブルペンに2、3回多く入って、球数も多めに投げました。(第2次キャンプの)沖縄に入って少ししたところで疲れのピークが来るようにして、という感じでしたね。
――このオフは、昨年まで取り入れていた二段モーションをやめる、ということにも取り組んだということですが、最終的には二段モーションに戻しました。
大瀬良 オフはいろいろチャレンジしてみる時間でもあると思うので、ちょっとやってみたんですけど。思ったほどしっくりこなかったので。シーズンが始まるまでに自分のものにしていけるかな、と考えたときに、ちょっとイメージが浮かんでこなかったんです。だったらまあ、そこでバクチみたいな感覚でやる必要はないのかなと。
――そもそもの狙いとしては。
大瀬良 僕の場合、二段モーションは、下半身主導で投げるイメージをつけるために取り組んでいたものなので。やっぱり動きが多いし、夏場になるとどうしてもへばってくるような感覚があったんですね。何とか疲労感を残さず投げられないか、と思いまして。
――終盤勝ち星が伸びなかったという課題もありますが、ではスタミナ面ではどのような対策を考えていますか。
大瀬良 そうですね。自主トレ中に「やっぱり二段モーションに戻したほうがいいかな」と思った時点で・・・
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