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セパを騒がせる“右”の新人スラッガー

DeNA・牧秀悟インタビュー ハマの大砲伝説「自分のデータも相手は少ないと思うので、思い切って振っていくだけです」

 

ハマのスラッガーの系譜に新たなスターが加わった。中大からドラフト2位で入団した牧秀悟は、外国人選手が来日できていないという事情はあるものの開幕スタメンを勝ち取ると、そのバットでチームを勢いづける。決して言葉数は多くないが、新人離れした落ち着いた雰囲気の裏には、芯の通った強さを感じさせてくれる。(3月31日、ヤクルト戦=横浜の試合前に取材)
取材・構成=滝川和臣 写真=井田新輔

先輩の神里と同様に中大では主将を務めた。新人ながらベンチの最前列からチームを鼓舞する姿は、頼もしさを感じさせる


相手の情報を頭に入れバッターボックスへ


 巨人との開幕戦は「三番」で、新人では球団初となる一塁での開幕スタメンに抜てきされると(3月26日、東京ドーム)、2戦目でプロ初安打。3戦目で3安打を放つと、そこから初アーチを含む4試合連続マルチ安打と大暴れ。クリーンアップで佐野恵太宮崎敏郎という首位打者経験者と並んでも、まったく見劣りしていない。

──ペナントレースの雰囲気はいかがですか。

 開幕戦は東京ドームでアウェー感があったんですけど、横浜スタジアムのホーム開幕戦ではファンの方との一体感があって、いつになく気持ちが入りました。本拠地はスタンドが後押ししてくれます。

──開幕3戦目の巨人戦で3安打、3月30日のヤクルト戦(横浜)も2安打の活躍。打撃はプロでやっていけるという手応えは感じていますか。

 まだ全然そんな感じじゃないですけど、徐々にですね。相手の先発投手からあまり打てていないというのもありますし、チャンスでも1本が出ない。つかめている感じはないですけど、少しずつ自分らしい打撃は出てきているのかなと思います。

──30日のヤクルト戦、1打席目にスアレス投手のカーブに見逃し三振に倒れたとき、驚きの表情を浮かべていました。

 スアレス投手のカーブは事前に映像を見ていて、もっと緩いカーブを想像していたんですが、思った以上に速い、パワー系のカーブでした。無死一、三塁のチャンスでもあったので、「やってしまった!」という打席でした。内野ゴロでも得点が入る可能性が高い場面でした。

──相手の投げるボールは、実際に打席に立ち、見てみないと分からないこともあるのでは。

 そうですね。今は初めて対戦する投手がほとんどなので試合前に映像でチェックはしますが、分からないことはよくありますね。

──ベンチではスコアラーに尋ねる姿も目にします。

 情報がまったくないので、どういう投手なのか毎打席、聞くようにしています。頭に入れる情報が多くて大変ですが、考え方を変えれば自分のデータも相手は少ないと思うので、思い切って振っていくだけです。

──データは頭に入れながらも、打席では感覚を重視するのか、やはりデータに基づいてバットを振るのか、どちらでしょうか。

 どちらかと言えば、自分は感覚を重視していますが、今はさまざまな情報がそろうので、活用できる情報は生かしながら、有効活用してやっています。あとは・・・

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