辛口で知られるアメリカ東部のメディアがそのプレーを間近で見たいと思わせる選手になっている。そして、彼らの前で豪快な本塁打を放った。選手として評価する云々を超え「敬意」となっているようだ。大谷の虜(とりこ)になるファンも急増中だ。 文=笹田幸嗣 写真=Getty Images 
今や全米で大谷の一挙手一投足が注目されるようになった
■2021年大谷翔平の投打成績 [エンゼルス/投手・DH]
2021年:12試合3勝1敗60.0回、41被安打83奪三振26失点、防御率3.60
2021年:78試合77安31本67点12盗、打率.278 ※現地時間7月4日現在
今や敬意を抱かれる存在に
現地時間6月28日、ヤンキー・スタジアム。地元放送局であるYESネットワークのマイケル・ケイアナウンサーは放送開始第一声にこの言葉を選んだ。
「Can't wait to see.(見るのを待ちきれない)」
そして、開始から3分20秒後。スタジアムには“金属音”が響き渡った。先発右腕キングのカーブをとらえた打球は右中間最深部のブリーチャー席中段への飛距離416フィート(約127メートル)のミサイル弾。スタントン、ジャッジらヤンキースが誇る長距離砲を日々伝えながらケイ氏は「ほかの打者とは音が違う」と伝えた。事実、速度117.2マイル(約189キロ)はスタントンがこの試合で放った14号本塁打よりも、ジャッジの弾丸二塁打よりも速かった。ケイ氏は「大谷の打席は絶対に見逃せない」と付け加えた。
大谷にとっては新旧の違いはあれど、ベーブ・ルースが躍動した「聖地」での初安打が初本塁打。試合後に受けたMLBネットワークのインタビューでは・・・
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