ドラフト1位の指名だけは12球団同時入札だ。競合すれば抽選で交渉権獲得を目指す。今年は事前の1位公表が少なく、緊張感が漂う中での開催となった。77人の指名となった今年のドラフトを振り返る。 隅田を1位指名した4球団[左から西武、広島、巨人、ヤクルト]。西武の飯田光男常務が笑顔で右手を高々と挙げた
視察回数が少なく他球団の様子見も
今年のドラフト会議は10月11日の開催と異例の早さだった。高校生と大学・社会人など分離開催したドラフト会議から、現在の方式に戻った2008年以降では最速。アマ側からの早期実施の要望に応えたものではあるが、セ・パ両リーグともに優勝争いの真っただ中で行われ、例年以上に慌ただしさが感じられたのは否めなかった。
昨年との大きな違いは1位公表が少なかったことだ。昨年は
オリックスが
佐藤輝明(近大→
阪神)を12球団最速で公表したのを皮切りに、当日までに7球団が次々に1位指名を公表した。しかし今年はわずかに2球団のみ。西武が西日本工大の150キロ左腕・
隅田知一郎を最速で公表、次いで
ソフトバンクが高校生最速157キロを記録した明桜高の
風間球打と続くにとどまった。
事前の公表は先手を打つドラフト戦略として有効であり、対象選手への獲得熱意を示す意味合いが強い。公表されてうれしくない選手はいないだろう。もちろん公表するもしないも自由だが、今年、事前の公表が2球団に終わったのには2つの理由が考えられる。
まずは・・・
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