うなる直球にキレ味抜群の変化球で打者を圧倒。開幕から15試合連続無失点を記録している。歓喜の日本一を経て、さらなる進化を遂げた右腕は、表情を変えることなくマウンドに君臨。ポーカーフェースの守護神に好調の秘けつを聞いた。 取材・構成=小林篤 写真=桜井ひとし、川口洋邦、BBM ※年齢、情報は5月15日時点 
躍動感あふれる投球フォームで打者に対峙する。ここまで文句ナシの投球が続いている
最高のスタート
手も足も出させなかった。5月12日の
中日戦(神宮)、2点リードの9回に登板。先頭の代打・
溝脇隼人を外角いっぱいの直球で見逃し三振に斬って取ると、続く
渡辺勝は追い込んでから外角低めのスプリットで二ゴロに打ち取り、最後は
伊藤康祐を外角に逃げるカットボールで空振り三振に抑えた。この日は今季最速の154キロを3度計測。
高津臣吾監督も「びっくりするくらいの直球だった。何の不安もない」と絶大な信頼を寄せている。
昨季は66試合に登板し、シーズン途中からはクローザーに君臨。日本シリーズでも6試合中5試合に登板した。また、米国代表として東京五輪にも出場とフル回転の1年を過ごしたが「昨年の疲れについては問題ありません」と影響はまったくなし。
「オフシーズンもとても充実した時間を過ごすことができましたし、春季キャンプでは、高津監督から調整法を任せてもらえました。調整もうまくいき、今年はいいスタートを切ることができています」。
圧巻の投球が続いている。開幕戦で今季初登板初セーブを挙げると、ここまで15試合に登板しリーグ2位の11セーブ、1ホールドをマーク。セーブ機会の失敗はなく、防御率0.00を維持している。
「登板間隔も空いているし、連投も少ないので、安定したパフォーマンスを発揮できています。また、チームの成績が良いというのも、好調につながっていると思います」 昨季は4月終了時点で連投を3回経験。うち2回が3連投だった。今季は38試合を消化した時点で連投は2回。3連投はまだない。その2回は5月に入ってからで、首位争いをする
広島、
巨人が相手だったが、見事に無失点で締めた。
好調の理由は投球データからも読み取れる。
「昨年に比べて全体的にストライクを投げることができている」と言うように・・・
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