交流戦徹底分析の投手編は、昨年まで日本ハムの投手コーチを務めていた荒木大輔氏の登場だ。ヤクルトを優勝へ押し上げたリリーフ力、防御率0.00と力を発揮した先発2投手など、交流戦で目についたトピックスを挙げて解説してもらった。 取材・構成=小林光男 写真=BBM 
6月9日のオリックス戦、ヤクルトは6投手の継投により2対1で勝利。最後は今野[背番号69]が締めた
ヤクルトの強さがにじみ出た試合
交流戦で目立ったのは、まず優勝したヤクルトのリリーフ陣だと思います。交流戦でのリリーフ陣のチーム防御率1.42は12球団No.1。どの投手もボールに力があり、制球力も高い。63三振を奪って18四球。3.50を超えれば優秀だと言われるセイバーメトリクスの指標K/BB(奪三振÷与四球)もちょうど3.50を数えているから素晴らしいですね。
今野龍太、
清水昇、
マクガフが勝利の方程式を務めていますが、それ以外のリリーフも力がある。
田口麗斗はペナントも含めて21試合に投げて防御率0.00。
梅野雄吾、
大西広樹も控えていますが、それぞれ防御率は0.59、2.16と抜群の安定感を誇っている。さらに、新外国人の
コール、かつてのクローザー・
石山泰稚もいます。そして、昨年のドラフト1位・
木澤尚文が急成長。1年目はコントロールに苦しんでいた印象がありますが、今年は改善されています。シュートを習得したことにより、ゾーンの中で打者と勝負できるように。ファウルを打たせてストライクを稼ぎ、カットボールやフォークで空振りを奪う。四球で自滅することもなくなり、シュートも150キロを超えるので打者も攻略は困難。パ・リーグの打者も手を焼いていました。
これだけリリーフ陣が真価を見せてくれると、先発陣の気持ちもラクになります。さらに・・・
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