10月26日に2023年のドラフトが開催され、終われば話題は24年へと移行する。2年前から「超目玉」になると騒がれたのが、明大の不動の「三番・遊撃」だ。神宮で安打を量産し、鉄壁の守備力。早大・鳥谷敬(元阪神ほか)以来の逸材と言われている。 取材・文=岡本朋祐 写真=矢野寿明 平常心。どんな状況でも流されないのが、プレースタイルの根底にある。チームの勝利のため、自身のパフォーマンスを発揮することに専念し、この3年間、安打を積み重ねた
守備の信頼から定位置奪取
神宮球場のネット裏で、各球団のスカウトは2023年の対象選手に目を光らせていたが、どうしても明大の三番・遊撃に目が乗り移ってしまう。
この道46年の超ベテランである
広島・
苑田聡彦スカウト統括部長は広陵高出身の地元選手に惚れ込む。
「打撃では頭がブレないから、スピード、変化球にも対応できる。足、肩、守備も申し分ない。獲得できれば、15年はレギュラーを任せられる」
明大OBの阪神・
平塚克洋スカウトは阪神コーチ時代、早大卒のルーキーだった鳥谷敬を指導したことがある。
「自分という世界を持っており、周りに流されない。試合でも一喜一憂しない。宗山にも、鳥谷に共通する部分がある。守備はすでにプロ級かと思います」
鳥谷は早大で2000年から03年までプレーし、通算115安打は歴代9位。02年春から03年秋まで早大史上初のリーグ4連覇に貢献し、2度の首位打者、遊撃手部門でベストナイン5度と、平成の一時代を築いた。
右投左打の宗山も、1年春のシーズン中盤から不動のショートストップとして存在感を発揮。2年春には24安打を放ち、初の首位打者を受賞。1年秋から2年秋まで3季連続でベストナイン受賞。3年秋までに通算94安打を記録しており、来年は歴代1位の明大・
高山俊(元阪神)の131安打に挑む。侍ジャパン大学日本代表においても2、3年時にメンバーに名を連ねた。もともと1年春から出場機会に恵まれたのも、守備力に全幅の信頼があったからだ。軽やかなステップワーク・・・
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