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止まることを知らぬ 猛虎快神撃

<先発陣の群像〜強固なスターターたち〜>阪神・点を与えない、奪われない充実の先発陣

 

貯金20を超え、セ・リーグ独走状態の阪神を支えているのが、強固な先発陣だ。エース格の才木浩人のインタビューを紹介したが、ここからはローテーションを組む先発陣を見ていく。順風満帆でここまで来た選手はいない。それぞれが雪辱を果たすために腕を振っている。それが一つの塊となり、大きな力となっているのだ。
文=田中政行(デイリースポーツ) 写真=BBM

村上頌樹 栄光と挫折……そして25年


阪神・村上頌樹


グラウンドで泣いたあの日

「MVP右腕」。リーグNo.1投手の称号は村上頌樹の2024年に付いて回った。周囲の期待値が一気に上がったが、結果として負けが先行したシーズン。わずか1年での復活にはターニングポイントになる試合があった。24年9月27日広島戦(マツダ広島)。佳境の順位争いが続く中、ローテーションを外れてリリーフに回った。

「あのときは先発ができないから、リリーフを任された感じでした。それだけ信頼がなかったのかなと思いますし、しっかり投げていれば大事な試合でもリリーフじゃなく、先発で投げられていたのかなと思いました。そこの悔しさはありましたね」

 同戦では延長11回から登板。イニングまたぎとなった12回、味方の失策からサヨナラ負けを喫した。首位を走る巨人が優勝マジックを1に減らし、球団史上初の連覇も風前のともしびとなった敗戦。村上は人目もはばからずグラウンドで涙した。「自分のせいで負けた。すみませんでした」。V逸の責任を潔く背負ったが、悔しさはバネにもなった。

 傷ついた背中をそっと後押しする存在があった。同年オフ、藤川球児氏が新監督に就任。幼少期からのあこがれを公言していた右腕に対して着任直後の11月21日、タイガース杯ゴルフのラウンド中に「開幕投手ね」と伝えられた。過去に例を見ないグリーン上での通達。舞台は3月28日の広島戦(マツダ広島)。用意されたリベンジ機会に燃えた。悔し涙から182日ぶりの敵地マウンド。9回二死まで135球の熱投で4安打無失点に封じた。栄光と挫折を味わった過去2年。新エースとしてホップ、ステップ、そして大ジャンプの進化で真価を証明した。

PROFILE
むらかみ・しょうき●1998年6月25日生(27歳)。175cm/83kg。右投左打。兵庫県出身=[甲]智弁学園高-東洋大-阪神21[5](5年目)。

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見直せた投球の土台

 開幕から1カ月半が過ぎていた。5月17日の広島戦(甲子園)。7回1/3を投げ4安打2失点で今季初勝利を手にした。復帰2戦目で見せた鯉キラーの粘投。登板後は「1勝の重みを感じました」と珍しくポーカーフェースを崩した。誰が呼んだか・・・

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