開幕から1カ月を過ぎ、各球団30試合前後を消化。セは大混戦、パは開幕前の予想を大きく覆す結果となっている。今回は序盤戦12球団の現時点を本誌担当記者が採点してみよう。 ※成績は5月7日時点 ●パ・リーグ編 日本ハム・ソフトバンク・ロッテ・西武・楽天・オリックス ●セ・リーグ編 広島・巨人・DeNA・阪神・ヤクルト・中日 
涌井[右]は援護がなくわずか1勝
求められる“特効薬”
早々と緊急事態に追い込まれた。30試合を終えてチーム打率はまさかの.185。絶望的なまでの貧打がチーム全体に悪影響を及ぼし、打開策が見えない暗闇の中にいる。
最初のつまずきは2人の新助っ人だった。開幕から四番に入ったパラデス、六番・ダフィーが大ブレーキ。打棒が振るっていた五番・
鈴木大地、七番・
井上晴哉の間が寸断され、打線がつながらない。さらに
角中勝也が右内腹斜筋損傷で4月13日に登録抹消。打線がつながらなければ勢いも生まれず、攻撃陣の調子は一向に上向かなかった。4月下旬になってパラデス、ダフィーに二軍調整を命じ、打線のテコ入れを図ったものの、井上も序盤の勢いを失い、当初は“つなぎ”を期待された鈴木を四番に据えざるを得ない状況となっている。
投手陣における誤算は
石川歩の不調だ。3試合に先発して防御率7.62。自慢の制球が乱れに乱れ、「抑え方が分からない」という言葉を残して無期限の二軍再調整となった。それでもエースの
涌井秀章を筆頭に、投手陣はここにきてようやくゲームを作れるようになってきたが、低調な攻撃陣ゆえの「1点もやれない」というプレッシャーは計り知れない。開幕から守護神を任されていた
益田直也が不安定で、狙いどおりのロースコアゲームに持ち込んでも、最後は力尽きる展開が続いている。
5月に入ってついに最下位へ転落すると、
伊東勤監督は「新外国人獲得に本気で動いてほしい」と口にし、球団も即座に動き出した。指揮官は頻繁な選手の入れ替え、若手の登用などで必死に打開策を模索しているが・・・
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