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第99回全国高校野球選手権大会

花咲徳栄高 埼玉勢初の夏、全国制覇!!全6試合連続2ケタ安打&ダブルエースで3839校の頂点

 

第99回全国高校野球選手権大会の決勝が8月23日、阪神甲子園球場で行われた。春夏を通じ初の甲子園頂上決戦となった花咲徳栄高が、強豪・広陵高を下し全国制覇を達成。県勢としても夏優勝は悲願であり、初めて深紅の大旗を埼玉へ持ち帰った。

8月23日の決勝、花咲徳栄高は広陵高を14対4で下して初優勝。全6試合で救援したエース・清水を中心に歓喜の輪ができた/写真=高原由佳


 全国3893校の頂点をかけた決勝前日。花咲徳栄高は東海大菅生高(西東京)との準決勝を延長11回で制した(9対6)が、主将・千丸剛(3年)には笑顔一つない。報道陣を寄せ付けないほど、怒りは頂点。初回、自身の失策で失点(計2失点)したことが、どうしても納得いかなかった。

「自分のミスがなければ9回で終わっていた。個人として、スキを作った。1点の重みを常に意識してプレーしてきたが、この場に及んでまた、感じることとなった」

 花咲徳栄高は15年夏は東海大相模高(神奈川)、16年夏は作新学院高(栃木)と、いずれも全国制覇を遂げたチームに敗退。負ければ後がない高校野球。勝った試合だからこそ、手綱を締めた。

「自分の野球のすべて。岩井先生(岩井隆、監督)を日本一の監督にする」(千丸)。一連の対応を岩井監督に伝えると「(私と)よく似たタイプ」と苦笑い。そして「緩んだときの怖さを知っている」。花咲徳栄高の強さの根源は、監督の“分身”である千丸にあった。

投手陣が「必勝リレー」ならば、打線は先制攻撃が花咲徳栄高の売りだ。広陵高との決勝も一番からの3連打で2点を挙げた。三番・西川の適時打で、2人の走者[写真は二番で主将・千丸、写真左]が一気に生還した/写真=太田裕史、石井愛子


 甲子園6試合を通じて、ブレはなかった。広陵高との決勝で、その真骨頂を発揮。1回表、一番・太刀岡蓮(3年)、二番・千丸の連打の後、三番・西川愛也(3年)の適時打で2点を先制。こだわりの“入り”で主導権を握る。広陵高の反撃も最少失点にしのぎ、注目のスラッガー・中村奨成(3年)には3安打を浴びるも、打点は挙げさせなかった。

西川愛也


 投げては綱脇慧清水達也の両3年生右腕による、必勝リレーが決まった。打線は1回戦から全6試合で2ケタ安打をマーク。総合力で埼玉勢悲願の夏全国制覇を遂げた。

背番号10の綱脇[左]が先発として試合を作り、背番号1の150キロ右腕・清水[右]につなぐのが花咲徳栄高の必勝パターン。1回戦から決勝まで6試合、その継投がブレることはなかった/写真=田中慎一郎、石井愛子


 岩井監督は「日本一ということは、富士山と同じ。一瞬一瞬、一球一球が、一歩だと思ってやってきた」と喜びを口に。主将・千丸は「先輩たちの悔しい思いを目の前で見てきて、『自分たちこそは!』という気持ちで、その我慢がこの結果に結びつき、本当にうれしい」と、今大会で最後(来夏の第100回記念大会で新調)となる、2代目の深紅の大旗を手にした。

決勝翌日(8月24日)に母校凱旋。岩井監督を先頭に、主将・千丸が深紅の大優勝旗を埼玉へ初めて持ち帰った/写真=内田孝治


広陵は夏4度目の決勝進出だったが、またも頂点を前にして涙をのんだ。とはいえ、伝統のモットー「一人一役全員主役」は健在で「良いチーム」の典型と言えた/写真=石井愛子


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