兵庫・小野高、慶大で活躍し、東京六大学リーグ戦では早大・和田毅[ソフトバンク]と真剣勝負を演じた元フジテレビアナウンサーで現スポーツアンカーの田中大貴は、1980年生まれの「松坂世代」の1人。そんな野球人・田中が、同年代の選手たちをプロ野球現場の最前線で取材した至極のエピソードを、コラムにして綴る連載第20回です。 佐賀学園高では高校通算39本塁打。強打の捕手で高校ジャパンにも選出
實松と加藤は2人で1人?
2019年の日本シリーズも終了し、プロ野球界はストーブリーグに入りました。ドラフト会議、FA、トレード、引退、トライアウト……こういった言葉がスポーツニュースをにぎわす時期になりました。
松坂世代の1人、彼の名前が引退という文字とともに新聞紙面に躍ったとき、「松坂世代は投手だけでなく素晴らしい捕手を多く輩出した世代」だとつくづく感じました。
前回(第19回)の連載でご紹介させていたいた元
巨人の
加藤健(来季から巨人三軍バッテリーコーチ)をはじめ、元
中日で
松坂大輔とバッテリーを組んできた
小山良男、元
日本ハム、中日、
楽天の
小山桂司、ほかにもチームを陰で支えてきた元
西武の
上本達之(来季より西武二軍育成コーチ)、同じく元西武の
吉見太一。僕が大学時代、日大とオープン戦を行った際に、想像を絶するスケール感を感じた
大野隆治もソフトバンクに入団した松坂世代の捕手の一人でした。そして、今回ご紹介する元日本ハム、巨人の
實松一成も、まさに松坂世代を代表する好捕手です。99年、ドラフト1位で佐賀学園高からまだ東京ドームを本拠地としていた日本ハムファイターズに入団。僕らが大学4年生時の02年には82試合に出場し、ファイターズの投手陣を堂々と支えている姿が実に印象的でした。あのときの實松捕手らのプロでの活躍を大学球界でプレーする自分たちは、羨望(せんぼう)のまなざしで見ていました。
プロ生活、実に21年。ファイターズに8年、ジャイアンツに13年。最後の2年間はファイターズで二軍育成コーチ兼捕手という肩書を持ち・・・
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