投打がかみ合い、下馬評を覆す戦いを続けているヤクルトだが、リリーフ陣は昨季からリーグ屈指の安定感を誇っていた。今季、そんなツバメのリリーフ陣に、強力な新戦力が加わった。威力抜群の直球と150キロを超えるシュートを武器に、火消し役も担う剛腕。しかしこの男、一度は“クビ”を宣告された、ドラフト1位右腕なのだ。 取材・構成=依田真衣子 写真=榎本郁也、BBM 
一死一、二塁のピンチで登板。宮崎敏郎を三塁ゴロ併殺に打ち取り、思わずガッツポーズ[4月15日のDeNA戦の6回、神宮]
開き直りが奏功
2018年にドラフト1位で楽天に入団。しかし結果を残せず、昨オフ、わずか3年で戦力外通告を受けた。ヤクルトには育成選手としての入団だったが、春季キャンプは育成で唯一の一軍参加。3月15日には支配下登録を勝ち取った。開幕からリリーフとして4月25日現在、13試合に登板し、無失点投球を続けている。 ――ヤクルトには慣れましたか。
近藤 だいぶ慣れました。
――楽天から移籍の
伊藤智仁コーチや、岡山商大の同級生である
蔵本治孝選手もおり、やりやすい雰囲気なのではないですか。
近藤 そうですね。あと、楽天から一緒だった今野(
今野龍太)と嶋(
嶋基宏)さんも。知っている人はたくさんいたので、まったくいない球団に行くよりは不安も少なかったと思います。今野には事前に連絡していましたし、今野も蔵本も同じピッチャーなので、一緒に頑張ろうなっていう話はしました。
――楽天を戦力外になってから、育成としての入団でした。昨季、戦力外通告を受けたときは……。
近藤 まあ、成績を残せていなかったので、可能性はあるかなって心の中では想定していましたね。
――当然、まだやれるという気持ちはあった。
近藤 それはありましたね。
――ヤクルト以外からも声は掛かっていましたか。また、ヤクルトに決めた理由を教えてください。
近藤 一応ほかもあったんですけど・・・
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